小学生や中学生のお子様をお持ちのママパパ。
最近の子どもたちの提出物や宿題の多さは、昔をはるかに上回っていると感じることありませんか?
そんな提出物地獄のこの世に生まれてきた皆さんのお子様は、きちんと提出物出してますか?
実は私も子どもの頃はなかなか忘れ物も多く、提出日に提出物が出せないことも多々ありました。
「うちの子もそういう少し忘れっぽいところがあるんですよね。」
「おっちょこちょいなんで、うちの子。」
で済む場合であれば、良いのですが、もしかしたら、お子様のその症状は病気である可能性も。
「え?提出物が出せないことが病気なの?」というママ必見。
今回は「提出物が出せない症状」についてまとめてみました。
提出物が出せない病気ってなに!?
皆さんはADHDという病気をご存知ですか?
ADHDは「AttentionDeficitHyperactivityDisorder」の略で、日本語では「注意欠如・多動症(注意欠陥/ 多動性障害、注意欠如・多動性障害)」と言います。
この病気は、ただ単に提出物が数回出せなかったからといって当てはまる病気ではありません。
いくつかのチェック項目があるので、以下の項目をお子様に照らし合わせてみてください。
(あくまでも簡易的なチェックテストです。当てはまったからといって病気であることが確定するものではありません。)
カテゴリー1
- 自分が興味のあることは集中し過ぎてしまう
- 正面から話しかけているのに、全く聞いていない様子である
- 細かい注意点に目がいかない
- 宿題などを集中して行えない
- 気が散りやすい
- 同じ動作を繰り返すことが苦手
カテゴリー2
- 一方的に話してしまう癖がある
- 喋りだすと止まらない、ずっと喋っている
- 座っていないといけない時に、じっとしていられない
カテゴリー3
- 割り込みをする
- 順番が守れない
- 他人の邪魔をする
- 質問の途中でも、周りを差し置いて答えてしまう
いかがでしたでしょうか?
「カテゴリー1はとても当てはまった」「カテゴリー3は当てはまるけど、1と2はそうでもなかった」というように、カテゴリーによってチェック数が違った方も多いのではないでしょうか。
それは、ADHDが
- 不注意
- 多動性
- 衝動性
の3つの症状に分類できるからです。
1の不注意は...
- 集中力を続かせることが困難
- 気が散ってしまう
- 忘れ物が多いなどの症状が一般的です。
2の多動性は...
- じっとしていることが困難
- 落ち着いていられない
などの症状が。
3の衝動性に関しては...
- 他者のことを考えて行動するなど「この行動を行なって良いか悪いか」を判断する前に衝動的に動いてしまう
といった症状があります。
提出物が出せないというのは、1の「不注意」の症状と言えるでしょう。
提出物が出せない病気の治療法とは?
ADHDについて少しご理解いただけたかと思いますが、気になるのは「治るのか治らないのか」
結論から申し上げますと
特効薬はありません。
そもそもADHDの原因についても、まだ詳しいところは分かっていないのが現状です。
一般的には...
「脳の中枢系の機能に何かしらの障害があると起こる」と言われています。
遺伝的要因、環境的な要因、心理的な要因さまざまな要因が重なることで起こると考えられていて、決して「しつけ」や「育て方」が原因ではないと言われています。
治療方法としては
- 環境を整えること
- 薬の服用
が一般的です。
環境の整え方としては
- 集中しやすい環境を作る
- 親がADHDについて理解を深める
- 集団行動やコミュニケーションを学ぶ場を作る
といった方法を取ります。
一方で、薬の服用としては
- 注意欠陥/多動性障害治療剤
- 中枢神経刺激剤
などを使うのが一般的です。
ただ薬に関しては、特効薬のような作用はなく、あくまでも子ども自身がコミュニケーション能力等を身につけている手助け的な要素での使用となっているそうです。
心配な場合は一度病院へ
いかがでしたでしょうか?
提出物が出せないという、一見本人の怠惰や努力不足、親のしつけや管理不足と言われがちな行動ですが、もしかするとADHDといった病気の可能性を孕んでいるということです。
もちろん全ての人が当てはまるわけではありませんし、提出物を出せない子どもがみんながみんなADHDであるといったことでもありません。
しかし、今まで何度も何度も口酸っぱく言ってきて、それでも提出物を出すことができない我が子を見て、ママパパは自らの育児や教育観に自信がなくなったり、落ち込むこともあったのではないでしょうか?
病気なのであれば、専門医の指導のもと、病気と向き合い、少しずつ改善していくことも可能です。
提出物が出せないからと言って、すぐに病院を受診させるのは、子どもの心理的にもあまりおすすめはできませんが、ADHDの場合、本人自身も長く悩んでいることも。
同じようにADHDで悩むお子様やママパパと出会ったり、専門の先生に対策を聞くと、家族みんなが救われるかもしれません。
病気だと決めつけはせずに、ゆっくりお子様の様子を見守り、必要であれば専門医を受診されることをおすすめします。