衛生用品

ハンドソープがなくなったときは?代用品とその考え方を紹介!

清潔さを保ち、風邪などにかからないようにするために大切なのが、手洗い。

小さな頃から教わる行為で、あまりに基本的なため、その効果を軽く見ている人も少なくありませんが、威力は絶大です。

日頃からしっかり手洗いを続けることで、風邪などの感染症にかかる可能性を大幅に減らすことができ、だんぜん元気な生活を送ることができるようになるのです。

そんな手洗いによく使われるのが、ハンドソープ。

一度も使ったことがない、という人はいないでしょう。手洗いをするうえで最適な成分を含んでおり、またとても扱いやすいことで、今や生活必需品のひとつとして私達の日常に根づいています。

そんなハンドソープですが、毎日しっかり手洗いをしている人ほど、消費は早くなります。

外から帰ってきて、さあ手を洗おうと思ってハンドソープの容器を押したけれども、何も出てこなかった……じゅうぶんにあり得ることですよね。

そんなとき、予備を買っている人ならば問題ないのですが、そうでない場合にはちょっと困ったことになります。

もう一度外に出て、わざわざ買いに出かけるのは面倒です。でもきちんと手を洗わないと気持ち悪いのも確か。どうしよう?

 

この記事では、そんなときにハンドソープの代用品として使うことのできるものを紹介していきます。

そして、手洗いの仕組みや、さまざまな成分についても、参考までに解説をしていきます。

手洗いの意味とは?

手洗い

そもそも手洗いとは、どんな行為なのでしょうか?

そのいちばん基本的なところから、まずは解説していきたいと思います。

皮脂膜に付着するウイルスなど

あなたの手が、見た目に明らかに汚れている場合、手洗いの意味はとてもわかりやすいと思います。

その汚れを落とすには、洗う必要がある。

しかし、たとえ汚れているようには見えなくても、外から帰ってきたときなどにはしっかりと手洗いをする必要があります。

手指などに付いているかもしれない、ウイルスなどを洗い流す必要があるからです。

 

具体的には、皮脂膜と呼ばれる部分にくっついた、「皮膚通過細菌」を落とすこと。

これが、手洗いをする大切な目的のうちなのですね。

大事なのは洗い方

いつもハンドソープを使って手洗いをしていた人は、自分の手が清潔であることに自信があったと思います。

しかし、中には洗い方が間違っている人も、けっこういるんですよね。

 

実は皮脂膜に付いたウイルスなどは、たとえハンドソープのようなものを使ったとしても、時間をかけず簡単に洗っただけでは、きちんとは落ちません。

急いでいるからといって、「手に塗って、すぐ洗い流す」だけでは、目に見えないレベルの汚れ落としにはならないのです。

本当の意味で手をきれいにするためには、指の一本一本や、指のあいだ、そして手首のあたりまで、時間をかけてゆっくりとこする必要があります。

面倒くさく感じるかもしれませんが、それらをしっかりこなして、一回の手洗いに20秒から30秒くらいはかける習慣をつけるようにしてください。

しょっちゅう洗いすぎるのも問題

しかし、ここで難しいのは、あまりしょっちゅう洗いすぎるのも、それはそれで逆効果であるということです。

手を洗うというのは、皮脂についたウイルスなどを皮脂ごと洗い流すものです。

それはつまり、手洗いをすることによって皮脂がはがれるという意味ですので、手を守っているものが減り、手荒れの原因になってしまうことがあるのです。

 

手荒れをしてしまうと、カサカサして気持ち悪いですし、ひび割れなどもできたりして、痛かったりもしますよね。

でもそれだけではなく、そのせいで逆に感染症のたぐいにかかりやすくなってしまう恐れもあるのです。

そうならないために、こまめに手洗いをしていたはずなのに、そんなことになってしまったらたまりません。

 

このあたりは、人それぞれの体質(皮膚の丈夫さ)によるところが大きいので、具体的に「手洗いは一日○回まで」のように決めることはできません。

各自、自分の手と相談をしながら、ベストな手洗いの仕方を探っていくしかないところです。

ハンドソープの代用品いろいろ

固形石鹸

それでは、ハンドソープの代用品となるものについて、ひとつひとつ紹介していきます。

固形石鹸

いつもハンドソープを使っている人の中には、ときどきこういう人がいます。

「普通の固形石鹸では効果が薄い。だから自分は使わない」

でも実際には、そんなことはありません。

歴史の古い、昔ながらの固形石鹸にもじゅうぶんな効果はあり、したがってハンドソープの代用品としては文句なしの役割を果たしてくれます。

 

固形石鹸にもいろいろなタイプがあり、必ずしも手洗いのためだけに存在するわけではありません。

たとえば、洗濯用石鹸。

普通に考えて、「洗濯用」という名前のついた石鹸で手を洗おうとは思わないですよね。

 

しかし、実は洗濯用石鹸だからといっても、その成分は手洗い用とほとんど変わらない場合もあります。

製品のパッケージに書かれている、成分表をチェックしてみてください。

「99%脂肪酸ナトリウム」のように書いてあったら、それは手洗いに使ってもまったく問題ありません。

手洗い用の石鹸も、同じく脂肪酸ナトリウムでできているからです。

ボディソープ

お風呂に入ったときに体を洗うための、ボディソープ。

「手だって体の一部なのだから、こっちを使ってもたいして変わらないのでは?」

と、普段から思っている人も多いのではないでしょうか。

結論としては、もちろんボディソープもハンドソープの代用品として使うことができます。

 

そもそも、ボディソープとハンドソープでは何が違うのでしょうか?

その答は、「汚れを落とす強さ」と「潤いへの意識」です。

ハンドソープのほうが、ウイルスなどを取り除くという目的が強いため、汚れを落とす力が強い。

それに対してボディソープは、潤いや保湿効果といった、いわゆる「お肌を保つ」ことを強く意識して作られているのです。

 

ボディソープは、体のデリケートな部分を洗うのにも使われるため、あまり刺激の強い成分は含まれていません。

そのため、ハンドソープと比べれば、少しだけ洗い落とす力は劣るところはあります。

しかしそうは言っても、やはり体を綺麗に洗う目的もあるわけですから、しっかりと洗えば感染症予防などにも効果を発揮します。

その点は心配しなくても大丈夫です。

シャンプー

では、髪や頭皮を洗うために使われるシャンプーはどうでしょうか?

シャンプーの目的は、髪についた汚れを落とすこと。そして頭皮の余分な皮脂を洗い流すことです。

ここからわかるとおり、これもハンドソープの代用品として使うことはじゅうぶん可能です。

 

ただ、頭髪・頭皮専用ということで、効果は少し弱いかもしれません。

でも逆に言えば、手に優しいということでもありますので、手荒れしやすい人には逆によいのかも……?

少なくとも、手に悪い影響を与えるものは一切含まれていないので、そこは安心してよいでしょう。

食器用洗剤

食器を洗うときに使う、食器用洗剤。

これも「汚れを落とす」「消毒する」という点ではハンドソープと同じ仕事をしていると言えますので、代用品として使うことができます。

 

ただし、食器用洗剤を使うときには注意が必要です。

そもそも普通に食器を洗うのに使うときにも、手が荒れてしまうからゴム手袋をつけている人がいますよね?

そこからわかるとおり、食器用洗剤は人間の皮膚にとっては強すぎるのです。

必要以上に皮脂を洗い流してしまうので、ずっと使い続けることはあまりオススメできません。

 

また、食洗機に使われている洗剤は、手洗いのためには使わないようにしてください。

食洗機の洗剤は、人間が触らないことを前提として、とても強い成分が含まれているからです。

ハンドソープの成分をチェックしよう

手洗い

ハンドソープのたぐいは、具体的にはどんな成分によって、汚れ落としやウイルス除去などの効果を得ているのでしょうか。

ここではその点について、簡単に解説していきます。

界面活性剤

まず基本となるのは、界面活性剤です。

これは、水と油のように、そのままでは混じり合わないものを混ぜ合わせ、それによって汚れを落とすという働きをするものです。

油でべとべとになった手に真水をいくらかけても、それでは洗い落とすことはできません。

そんなときに界面活性剤を使うことで、油が水になじみ、きれいに洗い流してしまうことができるようになるのです。

 

界面活性剤にはさまざまな種類がありますが、その代表的なものとしては、上記「固形石鹸」の項目で触れた、脂肪酸ナトリウムがあります。

除菌・抗菌成分

界面活性剤は、あくまでも汚れを落とすためのものです。

そのうえでさらに、積極的に除菌をし、さらには抗菌作用を手に残してくれる成分を含んだ製品が、世の中にはたくさん出回っています。

代表的な成分としては、「イソプロピルメチルフェノール」や「サリチル酸」などがあります。

これらを使うことにより、ウイルスなどに対して積極的に対策ができるようになるわけですね。

必ずしも「薬用」である必要はない

こう書いてくると、いわゆる「薬用」の製品を使わないと、きちんと衛生を保つことができないように感じられますが、必ずしもその必要はありません。

薬用ではない普通のハンドソープや石鹸でも、じゅうぶんに効果はあります。

 

すでに述べたことですが、大事なのは「丁寧に洗うこと」です。

たとえ薬用の製品を使っていても、洗い方が雑では、きちんとした効果は発揮されません。

これは決して忘れてはいけないポイントです。何を使って手洗いをするにせよ、丁寧に洗うことだけは忘れないようにしましょう。

ハンドソープがない時、水で洗うのも無駄ではない

水道水

ここまで代用品について、そしてそれらの成分などについて解説してきましたが、代用品すらまったくない場合はどうすればいいでしょうか?

その場合は、めげずに水で丁寧に手洗いをしてください。

 

もちろん、ただの水では、ハンドソープやその代用品を使ったときと比べて、汚れやウイルスなどの落ち方は弱いでしょう。

しかしそれでも、やらないよりは遥かにマシなのです。

流水の手洗いを15秒やるだけで、手についたウイルスを100分の1にできる、という研究もあるくらいです。

 

道具が揃っているにせよいないにせよ、手洗いそのものをしっかりと習慣づけるようにしていくことが、とても大切であると言えるでしょう。

まとめ

以上、ハンドソープの代用品について解説すると同時に、手洗い全般についての情報を解説いたしました。

 

冒頭でも述べたことですが、手洗いは衛生面での基本中の基本です。

これを怠ったがために、かからなくてもいい病気にかかってしまうことだってあります。

感染症のようなものに苦しむかどうかは、運の良し悪しだけで決まるものではないのです。

決して脅すわけではありませんが、こういったことを真面目に考えて、日頃から衛生面にじゅうぶん気を遣う必要があります。

 

この記事が、あなたの健康を守るお役に立てれば幸いです。

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