男の子を育てる中で「頭の臭い」というのはよく聞かれる悩みの一つです。本人はなかなかわからないものですが、お母さんが先に気がついて悩んでいるというケースが多いようです。
新陳代謝が活発な子どもは皮脂や汗の分泌が多く、時間とともにそこに雑菌が繁殖することによって臭いが発生します。特に頭は皮脂の分泌が活発な部分でもあり、髪や地肌のべたつきや臭いが気になる箇所です。
そこで毎日のしっかりとしたケアが大切となってきますが、「洗髪を欠かさないのに臭いが続く」というような場合には親としてはやはり心配になりますね。
頭の臭いの原因は何?
頭の臭いには「皮脂」が大きく関係しています。
頭皮には皮脂腺が多く、皮脂や汗の分泌も活発です。特に男性ホルモンは皮脂の分泌に影響します。そのため一般的に、男性のほうが女性よりも頭皮のべたつきが進みやすいということはいえると思います。
とはいっても皮脂がすぐに臭うわけではありません。皮脂の酸化や雑菌の繁殖が臭いにつながります。洗っているのに臭いが出てしまうという場合には、皮脂がうまく落とせていない、頭皮の環境が良くないといった原因が考えられます。
男の子の頭の臭い とっておきの改善方法教えます
まず、洗髪のしかたについて考えてみましょう。
「頭の洗い方やすすぎ方が不十分である」ということは皆さんすぐに考える点だと思います。特にお子さんが一人で入浴しているような場合にはまずこの点を見直してみるといいですね。
シャンプー液を使う前にしっかりと頭皮の汚れを落とすことが大切です。ただ髪をぬらすだけではなく地肌までしっかり濡らして汚れを落としましょう。
くせ毛や毛量の多いお子さんの場合には、洗髪前にブラッシングしておくことも効果的です。シャンプー液は直接髪や頭皮に垂らすようなことはせず、よく泡立ててから使います。
洗い方に関しては、よくいわれているように指の腹やシャンプーブラシを使ってマッサージするイメージで優しく洗うことを心がけましょう。
シャンプー液のすすぎ残しにも充分な注意が必要です。お子さんの年齢によっては親御さんが仕上げをしてあげることも考えてみましょう。
耳の裏や首の後ろなどもきちんと洗い流せていますか? 意外とシャンプー液が残りやすいところなので気をつけなければなりません。
一方で「洗い過ぎ」もよくないようです。皮脂が落ち過ぎてかえってトラブルの原因となります。
本来頭皮にいてよい菌も洗い流してしまうため、それが結果として雑菌の繁殖につながるということもあるそうです。
一般的に、シャンプー液を用いた洗髪は一日一回で充分といわれています。汗を流すために何回かシャワーを浴びるといった場合でも、その都度シャンプー液を使って洗髪するのはおすすめできません。お湯で汚れや汗を洗い流すだけでよいでしょう。
洗髪後の生乾きも臭いの原因となります。
男の子の場合、自分でドライヤーを使って丁寧に乾かすということはあまりしていないのではないでしょうか。短髪のお子さんの場合はなおさらです。親御さんもタオルで拭けば充分と考えがちです。しかしいくら短髪であったとしても水分が残っていると雑菌の繁殖が進みます。ドライヤーで地肌までしっかりと乾かしてあげましょう。
洗髪の仕方と並行して、どんなシャンプーを使うかという点についても考えてみる必要がありそうです。
シャンプーについて「これがいい」と示すことはできません。お店に行くと実に様々なシャンプーが売られていますね。「どれがいいの?」と迷ってしまいます。これについては、お子さんの頭皮に合うのか合わないのかいくつか試してみる必要がありそうです。
思春期を迎えて分泌物が増えてきたお子さんの場合には大人用のシャンプーに切り替えるタイミングかもしれません。
かといって皮膚が敏感なお子さんの場合、洗浄力ばかりを優先してしまうとかえって皮脂の落とし過ぎや頭皮のトラブルを招き、臭いが悪化することもあるようです。
香りの強いものも頭皮に刺激がある場合がありますので気をつけましょう。シャンプーの特性とお子様の体質、年齢などを考えて合うものを選んでいくことが大切です。
洗髪以外の面ではどういったことが臭いの改善につながるのでしょうか。
食生活の乱れが臭いにつながることもあります。脂っこい食事や肉料理、スナック菓子ばかりが続くような場合、頭だけでなく体臭自体も強くなってしまいます。育ち盛りの男の子にとってはどれも嬉しい食べ物ですが、「偏っている」と感じられる場合はぜひ改善してみましょう。脂っこい食事とともにビタミンCを摂取することで臭いを抑制する効果が期待できるそうです。日頃からバランスのよい食事を心がけましょう。
さらに、成長期を迎えたお子さんの場合はホルモンバランスの乱れが臭いにつながっていることもあります。一般的な成長過程としてある程度仕方のない部分もありますが、ストレス、生活リズムの乱れ、睡眠不足といったことによってさらにバランスが崩れ、皮脂の分泌異常などにつながっていくことがあります。こうした点にもぜひ気をつけてあげてください。
登校時やスポーツをする時に帽子をかぶることが多いというお子さんの場合には、帽子を清潔に保つことも大切です。せっかく上手に洗髪をしても帽子に雑菌が繁殖しているといったことがないようにしたいものです。
ストレスにも気をつけましょう
お子さんの頭の臭いに関してできることを色々と試してみた上での話となりますが、そのことばかりを気にしているというのもあまりよくないのかもしれません。
女性であるお母さんが臭いに対してかなり敏感であるという場合も考えられます。お父さんの意見などもぜひ聞いてみましょう。
深刻に考えすぎてしまうとお子さんに与える精神的な影響が心配です。お子さん自身が臭いを気にして過度にシャンプー液を使用したり、運動して汗をかいたりすることを避けるといったことにもつながってしまいます。上でも書いたように、ストレスが皮脂の分泌異常につながることもあります。ストレスをためない生活をこころがけることはとても大切です。
臭いの悩みはデリケートですが、家庭だけで悩んでいるような場合には思い切って近所のママ友たちと情報を共有してみるのもよい方法だと思います。普段気をつけていることを話し合ったりシャンプーの情報交換につながったりすることもあります。
シャンプーを変えてみたり食生活を改善してみたり…と色々試しているのにすぐに改善しないということもあるでしょう。
臭いの問題は改善まで時間を要する場合もあります。結果を急がず、ある程度気長に付き合う気持ちも大切です。成長とともに落ち着いていくということも充分考えられます。