明治通宝とは明治時代初期に発行された貨幣で、初めて円と言う単位が使われた貨幣としても知られています。
今回はこの明治通宝に関する種類や価値などの情報やその価値に加えて、明治通宝に関する歴史や変遷なども踏まえて説明をしていきたいと思います。
明治通宝の価値と買取相場
明治通宝はレアリティが高く、額面を遥かに超える値段で取引される傾向にあります。
例えば100円紙幣と50円紙幣においては発行枚数自体がかなり少ないこともあってお目にかかることはめったにありません。
レア物中のレア物と言っても良いでしょう。
また、その他の十銭、1円、2円、5円、10円、10銭などの明治通宝についても明治時代の通貨を未だ持っている人も珍しいということでコレクションしておく価値は大いにあります。
オークションサイトやフリマサイトなどでは、古貨幣収集のマニアの需要もあってか額面を遥かに超える値段で取引されることもあるようです。
取引価格は10万円から1万円台にも登るようです。
印刷ミスやエラーが起こっている明治通宝はさらに額面を遥かに超えた高値で取引されることもあります。また、どの明治通宝においても保存状態が良いことは価格に大きく影響します。
それは大半の明治通宝がドイツで作成されているため、日本の気候に合わず汚れてしまっていることが多いからです。
そのため明治通宝は保存状態が良いだけで査定価格が大きく変わります。このように明治通宝は希少性が高く、非常に高額で取引されていることがわかります。
明治通宝とはどんな紙幣?
明治時代初期に発行された紙幣で、西洋式の印刷技術が用いられています。
明治通宝は、ほとんどの発行をドイツに委任していました。また、初めて円と呼ばれる単位を使った通貨としても知られており、現在の我々の経済にも通じる紙幣として有名です。
また、金額によって図柄の変更はありませんが、サイズによって金額差が表されています。明治通宝のレアリティは高く、今尚古貨幣を扱うショップやオークションサイト、フリーマーケットサイトなどで高値で取引されることもあるようです。
明治通宝ができたわけ
明治政府ができた頃、戊辰戦争をするためにお金が必要だった藩や組織はオリジナルの紙幣を製造し始めており、いろいろな紙幣が市場に出回っている状態でした。
また、紙幣の偽造なども多く混乱していたので、明治政府は明治維新と同時に新通貨を発行することを決めたのでした。
このときに日本の円と呼ばれる通貨ができたと言われています。明治政府は通貨の発行を先例であるドイツに委託しました。
ドイツを選択した理由は技術を日本に持ち帰っても良いということが一つだそうで、実際に後半には日本国内でも通貨の発行が始まっています。明治政府は新しい時代の幕開けとともに新しい貨幣で経済を立て直そうとしたのです。
明治通宝の種類
明治通宝にはいくつか種類があります。
デザインはどれも変わらず縦型で鳳凰と龍が描かれています。
100円紙幣と50円紙幣はは大きさが159×107で最も大きな紙幣でした。
一方、10円紙幣と5円紙幣は159×89と100円紙幣や50円紙幣より一回り小さいです。
2円紙幣は111×72、1円紙幣は113×71でした。また、0.5円紙幣は89×53、20銭紙幣と10銭紙幣は87×53と一番小さな紙幣でした。
基本的にはこれらの紙幣はドイツで印刷されましたが、10円、2円、1円、10銭紙幣は日本でも印刷されていました。
このように明治通宝には様々な種類が存在し、当時広く流通していた貨幣であったことがわかります。また、金額によって紙幣の大きさが異なることや、紙幣の作りなど、現在の紙幣にも通ずる点が多く見られるのも特徴の一つです。
明治通宝の終わり
明治通宝は1896年の国立銀行券に関する法律をきっかけに1899年に廃止されてしまいました。
総理大臣がかの伊藤博文とであった頃の話です。この頃には不換紙幣である明治通宝を大量に発行しすぎたため、経済的に不調になってしまっていたため、アメリカ式の銀行法を採用しました。
その結果現行の混乱をきたしている貨幣である明治通宝を一旦リセットする必要が出てきました。こうして明治通宝は終わりを迎えたのでした。
明治通宝 まとめ
いかがでしたでしょうか。明治通宝の発行とともに我々が今も使っている円が生まれたんですね。明治通宝は歴史的にも非常に貴重な通貨であったと言うことがおわかりいただけましたでしょうか。
もしお家で明治通宝を見つけたらそれは非常に希少性が高く莫大な価値を持つものです。できるだけ素手で触れないよう、慎重に保管し鑑定してもらいましょう。
明治通宝の鑑定は古銭買取業者に依頼をしましょう。
保管状態が悪いとこれ以上価値が上がらない可能性もあるため、査定額に納得した場合は売却を検討してみてもよいのかもしれませんね。