子どものしつけに悩む保護者の方はたくさんいます。
ましてや反抗期にもなると、どんな風に接すればよいのか、どんな言葉をかければよいのか更にわからなくなってしまいますよね。
反抗期は多かれ少なかれ、どの子にもやってくるものです。成長の過程ですから、反抗期そのものをなくしたりはできませんし、そんなことはしない方がよいです。
とはいえ、この難しい時期を少しでも上手に乗り切りたいですよね。その工夫をここではお話ししていきたいと思います。
しつけと押しつけの違い
「しつけ」と「押しつけ」という二つの言葉、読み方は似ていますがカテゴリーは別のものですよね。
しかし、ひらがなで書いてみると、「しつけ」と「おしつけ」と、よく似ていますね。あなたのしつけは押しつけになっていませんか?
まず、それぞれの意味を改めて考えてみましょう。
しつけというのは裁縫の仕付け(糸)からきているそうです。
意味は、社会生活をするに当たって必要とされる生活習慣を身につけさせること。
次に押しつけです。
自分の感じ方・考え方を相手に受け入れさせようと無理強いすること。食事を例に考えてみると、箸の正しい持ち方や、食事の際のマナーなどを身に着けさせることはしつけです。
食べる順番や何を食べるかなどまで決めてしまうことは押しつけになってしまうのです。
子育てに置き換えてみるとどうでしょう?自分の意見や考え方をお子さんに押しつけてはいませんか?
自分ではそんなつもりがなくても、知らない間になっていないとも限りません。たまには考えや行動を振り返ってみてはいかがでしょう?
子どものやりたいようにさせるのと、のびのび育てるというのは=(イコール)ではありません。
だめなものはだめと言うことは必要です。ですがすべてを否定しては子どももいう事を聞いてくれませんから、一部は認めつつ、注意することが必要になってくるのです。
子どもの意思を尊重すると反抗しない?
反抗期の子どもが何かしたいと言ったとき、頭ごなしに否定するのはよくありません。
反抗期の間は自分の感情をうまくコントロールできず、言葉遣いが悪くなったり無視したりといろいろありますが、根底には「実は聞いて欲しい、理解してほしい」という願望があるのです。
なので、すべてを否定されると普段以上に傷ついてしまうかもしれません。
だからこそ、一部でも認めてあげることが大切になってくるのです。ここで注意が必要なのは、言わないといけないこと、だめなことは必ずきちんと伝えることです。子どもの機嫌を取るようなことや媚を売るような態度もNGですね。子どもはこの反抗期を経て、大人になろうとしていますから、いつまでも子ども扱いされることを本当に嫌がります。
親にとって子どもはいつまでも子ども、とよく言いますね。
これはもちろんその通りなのですが、いつまでも子ども扱いするのとは違います。
子どもが親離れしようとしているこの時期に親も子離れしないといけないのかもしれませんね。
色々書きましたが、そう簡単に実行できるものでもありません。
お子さんと何かで意見がぶつかった時、一人の人間として接してみてください。
自分の子どものことはどこか自分の延長上のような気がしていませんか?お腹にいたころは実際にお母さんの一部だったわけですから、そう思うのも当然かもしれませんが、子ども扱いせず対等に接すると、心を開いてくれるかもしれません。
また、お互いが違う意見でも、どちらが合っていてどちらが間違っている、というのではなくどちらもOKという考え方もあるのだということを頭の隅に置いておくだけでも普段より柔軟な対応ができるはずです。
あと、子どもがイライラ不機嫌なときの対応ですが、しばらく放っておくのが一番です。
誰しも経験のあることだと思いますが、一度火のついたイライラはしばらくおさまりません。この時に何か言っても、耳に入らず子どものイライラは増すばかりです。
しばらくしたら子どもの方から話しかけてくることも多々あります。その時にしっかり聞いてあげることが大切です。
我が家は娘ですが、いま11歳で少し早い反抗期を迎えています。
ぶつかることも多く、かわいくないんだから!とよくイライラしては後から反省したりしていました。
最近〝一人の人間として接する″というのを心がけてから何だか楽になってきたのです。いつまでも子どもだと思っていたのに、何だか寂しいと思ってしまいますが、子どもが成人してからも子離れができてないなんてことにならないようにも心の切り替えがある程度必要なのです。
まとめ
反抗期になると、これまで言わなかったような乱暴な言葉を使ったりして、親の方も精神的に不安定になりがちですが、こちらが動揺しては子どもも更に不安定になってしまいますので、いつもと変わりない態度で毅然としているのが理想です。
反抗期は必ずいつか終わるものです。そして、これは大人になるためのステップなのだと思えばなんだか気が楽になりませんか?