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ぎょう虫検査ってもうないの?なくなった理由はコレ!

皆さんの小学生時代、或いは子供が小学生だった頃にあった「ぎょう虫検査」

何かシールのようなものを、お尻に貼っていたような記憶がありますが、今はその検査が無くなっていること、ご存知ですか?

子供ながらに、あまり気持ちの良い検査ではなかったので、今の子供たちにとっては「無くなって良かった!」と思う検査かもしれません。

しかし!今どうして学校から「ぎょう虫検査」が無くなったのか?必要がなくなったのか?子供たちの健康は守れるのか?そもそも検査をなくす必要があったのか?

などなど、疑問に思う点がいくつか出てきたので、調査することにしました。

  

学校健診で消えたぎょう虫検査とは

そもそも、あのシールのようなものをお尻に貼る検査「ぎょう虫検査」は何を調べていたのか?どんな検査なのか?

寄生虫は水や魚、野菜などを摂取することで感染します。

ぎょう虫は、人の大腸や直腸で生活している虫で、メスが夜肛門付近に卵を産みます。

卵は、ネバネバした物質で覆われていて、肛門付近にくっつきます。

そのネバネバした物質や、メスが肛門付近を動くことで、痒みなどの症状が出てしまいます。

  • 痒みで夜眠れない。
  • 痒みがあり、じっとしていられない
  • 掻き続けると、掻き傷が出来る。

以上のような症状が出ます。

 

夜メスが植え付けた卵などの確認のために、朝お尻のあたりにシール状の検査物を貼り付けて、検査するのが「ぎょう虫検査」です。

なぜ朝が良いかというと、トイレに行った後などでは、産み付けられた卵がいなくなっている可能性があるからです。

 

またぎょう虫の他にも...

  • 鮎の塩焼きから感染する寄生虫症
  • 鮭やたら、サバを介して感染するアニサキス

など、寄生虫症は、いくつかありますので、特に魚を摂取する場合は、注意が必要です。

 

このようにぎょう虫に限らず、寄生虫症の感染経路や症状について知っておくことは、お子さんの万が一に備えりるほかに、ママパパ自身のためにもなりますので、ひとつ知識として頭に入れておくと良いですね。

ぎょう虫検査がなくなった理由を詳しく

では、そんなぎょう虫検査は、なぜ無くなったのでしょうか?

その理由の一つとして、衛生環境の改善が挙げられます。

 

昭和20年ごろ、ぎょう虫を含む寄生虫の卵の保有率は、国民の70〜80%ほどだったと言われています。そのため、寄生虫症は「国民病」とも言われていました。

しかしその後、昭和50年代には、下水道などの衛生環境が改善され、国民の寄生虫の卵保有率は、1%以下まで減りました。

 

また、衛生環境以外にも、国民の寄生虫の卵保有率が下がった理由としては、これまでの学校等による集団検査や、集団駆虫の徹底も、その原因と言われています。

つまり、国民全体の卵保有率が低下したことで、検査そのものの必要性が下がったことにより、ぎょう虫検査は廃止になったというわけです。

  

衛生環境の改善で、ぎょう虫検査廃止へ

いかがでしたでしょか?

昔は、国民病とも言われていた寄生虫症ですが、時代とともに生活環境、衛生環境が改善されていったことで、その症状にかかる人は減っていきました。

しかし、ぎょう虫がゼロになったわけではありません。

特にあたたかい地方、九州沖縄地区は、他の都道府県に比べ、国民の寄生虫卵保有率が高く、沖縄は2%ほどいるとのデータもあります。

また、最近ではこれまでに見られなかった新しい寄生虫も増えているというデータも出てきています。

 

下水道の整備がいまだなされていない発展途上国などでは、寄生虫症はまだまだ国民全体の病気と言える地域もあります。

万が一旅行などでそのような国を訪れることがあれば、たとえ子供はその旅行に参加していなくても、旅行で感染人を通して、子供にも感染する可能性はゼロではありません。

日々の予防法としては...

  • トイレに行ったら手を洗う
  • 爪を切って清潔にしておく
  • 肛門付近の清潔さを保つ

などの方法があります。

 

また、万が一、寄生虫症にかかったかもしれないと思う場合は、早めに病院へ行きましょう。

その際の治療法は、主に内服薬による治療が一般的です。

 

しかし、その内服薬は卵には効かないので、一度成虫になるのを待って、さらに内服薬を服用することで、完全に駆虫できます。

また、家族内でうつる可能性もあるので、もし家族内に1人でも寄生虫症にかかっている人がいる場合は、家族みんな検査や治療をすることをおすすめします。

今後、学校で検査が無くなったことで、寄生虫の有無を定期的に調べる術がなくなったということになります。

そのため、子供の様子などを家庭でよく観察し、寄生虫症などの予防や改善に親自身が力を入れなければなりません。

特に魚や生肉などを食べさせた時は、子供の変化によく気をつけておくというものひとつ予防のための手段といえます。

いずれにせよ、学校で検査が無くなった分、その責任は親に課せられることになります。気をつけて様子を見てあげましょう。

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