不換紙幣についてご存知でしょうか?
不換紙幣とは現行使用されている紙幣のことも含まれる言葉です。
この記事では不換紙幣とはなんなのか、どう言ったものなのかということについて説明したいと思います。
お金の価値ってなに?
お金とはそもそも何なのでしょうか。
金属や紙に数字が印字されていて皆さん当たり前のようにお金と物を交換しています。
1,000円は言ってしまえばただの紙切れです。しかし人々はその紙に価値があると思っているので、それ相応の商品と交換することをOKとしています。
なぜなのか、その答えは現代の硬貨や紙幣が法定通貨・不換紙幣として定まっているからです。
それでは法定通貨・不換紙幣とは何なのでしょうか。つづいて確認していきましょう
不換紙幣とは?金や銀と交換ができないお金
お金が発行し始められた頃は、紙幣は金や銀などの実際に価値があるものと交換ができる証明書のような役割を果たしていました。
金や銀などは重量があり、持ち運ぶのに便利ではありません。
そこで、その金や銀などの証明書そのものを取引してしまおうというのが紙幣の始まりです。
はじめはそれでも成り立っていたのですが、時代が進み、紙幣が流通するに伴って困ったことが起こり始めました。
それは現存する金や銀の量よりも、紙幣への需要が高まってきたのです。
この制度に限界を感じ始めた当時の政府関係者らは、金や銀など実質的に価値のあるものではなく、法律によって貨幣の価値を保持しようと考えたのです。
「この1,000円には1,000円分の金貨と同じだけの価値がある。国が保証するから間違いない。」というわけです。これが法定通貨です。
法定通貨は別名不換紙幣とも呼ばれます。
それは以前のお金とは異なり、金や銀と交換できないからです。
不換紙幣のメリット 流通量の調整が簡単
金や銀は自然のものなので、流通量のコントロールが効きません。
また、保管する際の場所の問題や実際に保有しなくてはいけないので重さなどの問題もあります。
国家としては過度のインフレやデフレなどを避けるためにも市場のコントロールをする必要があります。そういったコントロールが金や銀では難しいのですが、不換紙幣を使用することでやりやすくなります。
例えば景気が悪く、お金のまわりが悪いときには通貨の発行量を増やして消費行動を加速させます。
これが実際の金や銀の場合は、そこになければないものなので発行量を増やすことはできません。
こういった政策的側面や保管・利便性などの側面から見ると、不換紙幣はメリットの非常に大きいシステムであると言えます。
不換紙幣のデメリット 政府の信用が重要になる
不換紙幣にはメリットもあればデメリットもあります。
一番おおきなデメリットとしては、不換紙幣は政府の信用が価値の保証となるシステムであるので、政府に信用がなくなれば一気にその価値をなくしてしまう怖さにあります。
例えるならば、街で嘘つきだとしれている人が1,000円分の金に交換できるチケットを発行していたとして、あなたは信用するでしょうか?
不換紙幣の価値とはそういうことなのです。
不換紙幣のデメリットは、紙幣を使う人がその紙幣には価値があると信じている状態でないと、ただの紙に逆戻りしてしまうという脆さにあります。
また、他のデメリットとしては、信用の及ぶ範囲外においてはその価値をなさないということです。
世界にはいろいろな通貨がありますが、日本円に交換ができない通貨も多々あることをご存知ですか?
つまり、海外においても信用されている通貨でなければ、海を超えた瞬間に価値がなくなってしまうのです。
結局不換紙幣はいいの?
現状、不換紙幣のシステムよりいいシステムがないというのも事実です。
ということは、我々が我々の財産をいろいろなところで便利に使うには信用を大事にしなければ行けないということです。
お金というシステムにおいて信用という言葉は常についてきます。お金そのものも信用によって裏付けられていますし、クレジットカードやお金を借りるにも常に信用を見られます。
我々がお金というシステムを使うにあたって信用という言葉を使わずにはいられないということです。
不換紙幣を含む財産を便利に扱うシステムはもはや必要不可欠というまでに成長しました。
広く広まったこのシステムを利用していくには、常に信用のおける人、国でいることを意識していったほうが良いでしょう。
不換紙幣 まとめ
いかがでしたでしょうか。不換紙幣とはどういうものなのか、またそのデメリットやメリットについておわかりいただけたでしょうか。
我々が暮らしていく上で不換紙幣を利用しないで行くことはなかなか難しいものです。
またそれと同時に信用という言葉がついて回ります。
周りから信頼される国・人であることが財産を守りより豊かにするということなのですね。