突然ですが、皆さんは、お子さんの歯の成長を周期的に見てあげていますか?
幼い頃は、定期的に見ていたママたちも、自分で歯磨きできるようになり、自立していくと、なかなか見てあげることが少なくなっていきますよね。
「そういえば、他の子に比べて、乳歯から永久歯への生え変わりが遅い気がする」
「最近、何だか噛み合わせが悪いみたい」
そんなことはありませんか?
もしかすると、お子さんは「永久歯欠損」かもしれませんよ。
「永久歯欠損って何?」というママも多いかもしれませんね。
初めて聞いたけど、どんな病気なの?というママ!
今回は「永久歯欠損」について見ていきましょう。
永久歯欠損とはどういうもの?
人間はもともと、乳歯として20本の歯が生えてくるって知ってましたか?
それが、普通の方の場合、だいたい6歳ごろから生え変わり、最終的に永久歯は28本になります。
ちなみに、この28本に親知らずは含みません。
しかし、近年、生えてくるべき永久歯が生えてこない、乳歯から生え変わらない等の症状が出て、永久歯が28本無い方が増えているそうです。
これが「永久歯欠損」です。
「歯の先天性欠如」とも言われています。歯の先天性な形成異常です。
歯の本数が、通常の28本より少ないために、以下のようなデメリットが生じます。
- 歯並びが悪くなる
- 歯の間に隙間ができることにより、その隙間から虫歯になりやすくなる
- 噛み合わせが悪くなる
- 食事や発声に影響が出る
上記のようなリスクが生じる歯の異常形成が「永久歯欠損」です。
永久歯欠損の治療法と原因とは?
「永久歯欠損が何かは分かったけど、原因は?治療法は?」と心配なママ必見!
次に「永久歯欠損」の原因や治療法について見ていきましょう。
原因
通常、乳歯の下には永久歯の元となる「歯胚」があります。
しかし、永久歯欠損の場合、その歯胚が作られず、永久歯が生えてこないという症状に繋がります。
永久歯欠損の原因は、はっきりとは明らかになっていませんが、主に以下の事柄が関係していると言われています。
- 遺伝
- 妊娠中の栄養不足
- 妊娠中の薬物の影響
上記の可能性があると言われていますが、未だ解明されていない部分が多いのが現状です。
治療法
「永久歯欠損」が認められた年齢により、治療法は少し変わります。
11歳未満の場合
本来抜けるべき乳歯が抜けず、永久歯がなかなか生えてこない場合、無理やり乳歯を抜くことはしないケースがほとんどです。
矯正が行える適齢期まで、虫歯などから乳歯を守るような治療方針を取っているお医者さんが多いです。
12歳から20前後
この時になると、歯の全体的な矯正が行える年齢になるので、乳歯の抜歯を行い、生えてこない永久歯部分を矯正で埋めるような治療法になります。
30歳前後
30歳前後になると、矯正の適齢期が過ぎてしまっているため、永久歯が欠損している箇所をインプラントや入れ歯などの治療法が主になります。
インプラントとは、歯のなくなったところに人工の歯根を埋め込む形で行う義歯のことです。
また、欠損している歯の本数によっても治療法は異なります。
かかりつけの歯科医師に相談の上、方針を決めて行きましょう。
歯科医師と相談しながら様子をみましょう
いかがでしたでしょうか?
「永久歯欠損」は、先天性なものが大きいと言われていますので、予防法などは無いと言われています。
そのため、乳歯がなかなか生え変わらなかったり、永久歯が生えてこない時に、初めて分かることが多いです。
近年では、10人に1人が「永久歯欠損」だというデータもあるそうです。
この数字からも、あまり珍しいケースではないことが分かります。
「永久歯欠損」が分かった年齢が、20歳前後までであれば、矯正が行えるので、時間はかかりますが、むしろ歯並びをよくするチャンスです。
ただ、30歳を超えて永久歯欠損だとわかった場合は、インプラントや入れ歯で対応しなければなりません。
歯医者さんには、定期的に通って、歯のメンテナンスを行うことをおすすめします。
乳歯がなかなか抜けなかったり、永久歯が一向に生えてこない場合は、歯医者さんで、レントゲンを撮ってもらいましょう。
7歳頃になると、歯胚が骨の中にあるかないかで、永久歯欠損かどうか判断することができます。
しかし、歯医者さんが好きなお子さんは、早々いないので、子どもから「歯医者に行きたい!」ということはほぼありません。
お子さんの年齢が低い場合は、ママパパが、普段から歯磨きの様子を見てあげたり、お子さん自身では上手く磨けていない場合は、ママパパがしっかりケアしてあげましょう。
また、ママパパ自身もこの機会にかかりつけ医に見せて、永久歯欠損かどうか調べておくと、いいかもしれませんね。
子どもへの遺伝の可能性も、ママパパの歯を調べることで分かるかもしれません。
永久歯欠損だと早めに分かれば、さまざまな治療法を選ぶ時間があります。お子さんの歯の様子を、よく見てあげるようにしましょうね。