中華料理の味わいを、家庭でも簡単に味わいたいときに便利なウェイパー(味覇)。
チャーハンなどの炒め物や、スープなどを作るとき、これさえあればすぐに味が中華のそれになってくれるので、大変使いやすい調味料です。
ただ、その便利さゆえに、いったん覚えてしまうとしょっちゅう頼ることになってしまい、いざというときに切らしてしまう、ということもあり得ますね。
この記事では、そんなときにウェイパーの代用品として使うことのできるものを6つ、ご紹介していきます。
ウェイパーとは
ウェイパーは文字通りの万能調味料です。
これ一つあれば、他にいろいろな調味料を用意する必要はありません。
作っている料理にウェイパーを適当に入れていくだけで、まるでプロが作ったような味を出すことができるのです。
ウェイパーの原材料は、豚エキス、鶏エキス、野菜エキス、食塩、動物性油脂、砂糖、乳頭、小麦粉、香辛料、その他化学調味料など。
ある意味、ウェイパーの中ですでに料理の味要素が完成しているようなものです。
缶タイプやチューブタイプがありますが、いずれも使い方は簡単で、作っているものの中に入れて溶かしていくだけ。
あとは細かく味見をしながら、量を調節していけば、それでOKです。
本格的な味に仕上がるのに、まるで手抜きのようなあっけなさがあります。
こんなにも使い勝手のよいウェイパー、実は中国のものではなく、日本で作られた、日本人の味覚に合わせた調味料なのは、意外と知られていないことかもしれません。
その意味では、本格中華というよりは「本格中華風」というのに近いですが、それゆえに日本においては万能なのだと言うことができます。
以下でご紹介する代用品も、日本人に合わせて作られているものばかりです。
そのあたりは安心材料ですね。味覚にも国民性はあるので、本家の味と同じであることよりも大切なことがあるのです。
ウェイパーの代用品:創味シャンタンDX
創味シャンタンDXは、創味食品が1961年に発売して以来、ずっとプロ・アマ問わず愛され続けている万能中華調味料です。
これを入れるだけで中華の味を再現できる、という点でウェイパーと同じであり、これを代用品として使うことができます。
創味シャンタンDXがウェイパーに近いことには、エピソードがあります。
もともと創味食品の商品であった「創味シャンタン」を、一般家庭用の「ウェイパー」として廣記商行が販売しようとしたのですが、契約上のトラブルがあり、実現に至りませんでした。
その後、創味食品は「創味シャンタン」に変更を加えて、一般家庭用の「創味シャンタンDX」として販売。
一方の廣記商行は、べつの企業にウェイパーの製造販売を委託することになり、結果として二つの商品に分かれることになったのです。
もともと目指しているところが同じだったので、味もよく似ているわけですね。
ウェイパーの代用品:Cook Do香味ペースト
Cook Do香味ペーストは、豚エキスや鶏エキスに焦がしニンニクの油などを加えて作った調味料で、コクや風味がウェイパーによく似ています。
これをウェイパーの代用品として使うことができます。
もちろん、まったく同じ味というわけではないのですが、これ自体とても完成度の高い調味料なので、特に何かべつのものを加えなくても、そのままでじゅうぶんに代用品になってくれます。
柔らかいペースト状で、チューブに入っており、使い勝手もよし。
値段もウェイパーより安いので、その意味でも手頃な代用品であると言えるでしょう。
ウェイパーの代用品:味の素KK中華あじ
味の素KK中華あじは、豚や鶏のエキスにオイスターソースなどを入れて作られた、中華料理用の調味料です。
オイスターソースというところから推測できる通り、ウェイパーとは多少、味のタイプが違うのですが、だいたいの方向性は同じなので、これも代用品として使うことができます。
やや薄味なのが特徴で、使い勝手はとても良いです。
中華料理だけでなく、他のものにも手軽に使うことができる点では、ウェイパーよりもさらに万能であると言えるかもしれません。
塩をうまく加えていき、味を整えるのがコツ。それぞれのレシピごとに「これ」という自分なりの塩加減を覚えておくと、いっそう便利でしょう。
ウェイパーの代用品:鶏ガラスープ
鶏ガラスープは、その名前のとおり、鶏ガラからダシをとっているスープの素です。
ウェイパーとはやや味は違いますが、中華の風味が生まれる点では同じなので、これもウェイパーの代用品として使うことができます。
素材の味を邪魔しないように、うまく風味とコクを加えてくれます。
ウェイパーに比べると少し塩味が弱いので、塩を足して使っていくのがよいでしょう。
また、にんにくやネギなどの香味を加えていくと、よりウェイパーに近い味になっていくので、お好みで工夫していくのがオススメです。
ウェイパーの代用品:白湯(豚骨)スープ
白湯(豚骨)スープは、豚骨をベースに香味野菜を加えた、白く濁ったダシの素です。
豚骨ラーメンや、中華風の炒め物、スープなどを作るときに使うもので、これもウェイパーの代用品として使うことができます。
オススメは顆粒状の商品です。
お湯に溶かして使うこともできますが、炒め物などにそのまま振りかけてもよいので、使い勝手は抜群です。
ただし、本物のウェイパーと比べると、やや万能性には欠けるところがあります。
ウェイパーを使うすべての場面で、この白湯スープの素が使えるわけではないことには注意してください。
ウェイパーの代用品:ウェイユー(味玉)
ウェイユーもウェイパーと同じように、中華料理に使うことのできる万能調味料です。
厳密には両者はもちろんべつのものなのですが、一般家庭で使うぶんにはほとんど同じと言ってもよいものなので、ウェイパーの代用品として使うことができます。
使い方もまったく同じですね。
あえて違いを挙げるのであれば、ウェイユーのほうがややコショウが弱い、といったところでしょうか。
しかし、どちらが好みであるかは人によるところなので、実際に使ってみて、もし違和感があるようだったらコショウを足すなどの工夫をしてみるとよいでしょう。
まとめ
以上、ウェイパーの代用品として使えるものを6つ、ご紹介しました。
こういった万能型の調味料は本当に便利なもので、一般家庭で手軽に本格的な味を再現したいときには欠かせないものです。
なので、急に切らしてしまうと、どうしたらいいのかわからなくなってしまいますよね。
そんなときのために、この記事でご紹介した代用品を覚えておき、ぜひあなたが腕を振るう中華料理に活かしてみてください。