あらゆる動物が生きていく上で最も必要なもの。それは「水」ですよね。
もちろん個人差はありますが、ヒトが飲まず食わずで過ごした場合3日程で限界が訪れるといわれています。
災害救助などの際に「72時間の壁」と言われるのはこのためです。
これがもし、水だけでも摂取することができた場合1か月程度は生存可能になるといいます。
どれだけ私たちにとって水が大切なのかが分かりますね。
犬のからだも60%以上が水分で出来ています。当然人と同じく水は生命線と言えます。
愛犬の1日に必要な水分量は?
必要な水分量(ml)の計算方法はいくつかありますが全て目安です。
- 体重(kg)の0.75乗×132「=体重^0.75*132」
- 体重(kg)×30+70「=体重*30+70」
- 体重(g)×0.05〜0.07「=体重(g)*0.05」「=体重(g)*0.06」「=体重(g)*0.07」
- √√(体重(kg)×体重(kg)×体重(kg))×70×1.8「=√√(体重(kg)×体重(kg)×体重(kg))*70*1.8」
この他、環境省のガイドラインもありますが、こちらは1~5 kg刻みです。
それぞれ「」内をコピーしてGoogleなどの検索窓に貼り付け、体重の部分を愛犬の体重に置き換えて検索ボタンを押せば愛犬に必要な水分量が計算できますので確認してみてくださいね。
もちろん年齢や運動量、季節などによっても発汗、排泄、蒸発量が変わってきますのでこの量を取らなければいけないというわけではありません。
また、この必要な水分量にはドッグフードの水分も含まれています。
愛犬の水分量が足りていない?どうやって確認するの?
愛犬の飲んでる量を測ってみたとしても・・・もしかすると、全然足りないと慌てた方もいらっしゃるかもしれません。
ただし、先に紹介をした計算結果は目安ですので「飲んでいない=水分が不足している」とは限りません。
肩の上や首の後ろのたるんだ皮膚をつまみ上げて放します。
正常であれば、すぐに元に戻りますが水分不足の場合はハリがなく、戻るのに時間がかかります。
8cm程をつまみ上げて、元に戻るまで2秒程度が目安です。
もちろんそれ以前に、そわそわ何かを探したり、やたら口の周りを舐めている。いつも水を飲んでいる場所をうろついている。などという場合は明らかにお水を探しているのですぐに用意してあげて下さいね。
愛犬の水分量が足りていないとどうなる?
- 軽度の場合は肉球が渇き口の中が乾燥してねばつきます。
- 中程度になると体重が減り吐き気を催すようになります。
- また 尿の量も減り色が濃くなります。
- さらに無気力になります。
- そして重度になると意識障害や痙攣などを起こし最悪死に至ります。
もちろんこれは症状の一例にすぎません。
症状は出ていなくても尿路結石ができやすくなったり、腎炎や熱射病になりやすくなるといったこともあります。
愛犬の水分不足が気になった場合、まず確認しなければならないことがあります。
犬は新鮮な水が好きです。もし、飲んだ量を知りたいがために朝計量した水を一日中置いていたなどという場合はいつもよりお水を飲んでいない可能性もあります。
また容器の形状や高さが合っていない可能性もあります。
容器を変えていつでも新鮮なお水が飲めるようにしたら、よく水を飲むようになったというケースもあります。
また、跳ね飛ばしてしまうばかりで飲むのが苦手という犬にはドッグフードに水を加えて補うというのも手です。
もしこれらを行ってもまだ水分量が足りていないという場合は、他の問題や病気が隠れていたり、点滴などの処置が必要な場合もありますので獣医師に相談しましょう。
最も問題となるのは、下痢や嘔吐などにより水分を摂取してもすぐ出してしまう状態。もしくは摂取そのものができない状態です。
下痢や嘔吐を繰り返している場合は、早めに獣医師に相談して下さいね。
愛犬のお水は何でもいいの?
新鮮なお水と言いましたが、ミネラルウォーターにはマグネシウムやカルシウムなどのミネラル分が多く含まれているものもあり、継続的に飲むことで過剰摂取してしまい結石ができやすくなり腎機能の低下を招く可能性があるとも言わていますので、少しでも危険性があるのであれば避けた方が良いかもしれません。
犬用のお水も売られており、さまざまな効用も謳われていますが、人間用の飲料水よりも高額ですので毎日となると少し難しいかもしれません。
もちろん、愛犬のものは高額であってもこだわりたいという方にはお勧めします。
となると、残るは水道水です。結論から言うと犬に水道水を与えても問題はありません。
塩素やトリハロメタンなどが気になる場合は浄水器を通したお水を用意されると良いと思います。
ただし塩素は水の劣化を防ぐために含まれていますので、浄水の場合はより鮮度に気をつけてあげて下さいね。
まとめ
からだの大部分を占める水分の取り方はとても重要です。
もちろん、異常に水を飲む量が減ったという場合もですが、日頃より異常に飲み過ぎている。飲む量が急に増えた。という場合にも、何か病気が隠れている可能性があります。
暑い季節に水分不足が起きやすいのはもちろんのこと、寒い季節は冷たい飲み物を控えてしまって知らず知らずの内に水分不足に陥ることもあります。
愛犬がきちんとお水を摂れているのかは、飼い主さんがこまめにチェックしてあげてくださいね。