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イチョウ葉エキスのサプリメントは子どもが飲んでも効果が出るの?副作用はどのようなものがあるの?

「イチョウ葉エキス」をご存じでしょうか?

サプリメントのコーナーなどで目にしたことがあるかもしれません。

何となく壮年向きのサプリメントであるようなイメージをお持ちの方も多いのではないかと思います。

しかし最近では若いビジネスマンやお子様にとっても注目のサプリメントとなっているようです。具体的な効能や副作用などについて調べてみました。

子どもがイチョウ葉エキスを飲むとどうなるの?

イチョウは優れた生命力をもつ樹木として古くから知られています。

イチョウ葉エキスは、ヨーロッパでは血行不良改善の医薬品として用いられており、中国でも記憶力を回復させ呼吸困難を和らげる薬として珍重されてきました。

植物色素成分の「フラボノイド」は強い抗酸化作用を持ちます。

 

イチョウ葉にはケルセチン、ケンフェロール、プロアントシアニジン、ルチンといった多数のフラボノイドが含まれており、老化の原因となる活性酸素を除去する働きがあるといわれています。

また、他の植物には存在しておらずイチョウ葉だけに含まれている「ギンコライド」という成分があります。

ギンコライドは血管を拡張して血液の流れをよくするといわれており、毛細血管の保護や強化に期待ができるとされています。

こういったことから、イチョウ葉エキスの主な効能は「血流改善」ということになります。

  

特に脳や毛細血管の血行がよくなるため、より具体的には血行不良による認知症、高血圧、冷え性、むくみ、心筋梗塞など、血行が悪いために起こるさまざまな症状に効果があるといわれており、動脈硬化を予防するという報告もあります。

こういった点から、イチョウ葉エキスについて「中高年のもの忘れや血行不良改善」といったイメージをお持ちの方も多いと思います。

もちろんそのような効果を期待して摂取している方も多数いらっしゃるのですが、最近では脳の血流改善という点から「集中力が増加する」といわれている点にも注目が集まっています。

受験生やビジネスマンなどがこういった理由からイチョウ葉エキスを摂取することも多いということです。

イチョウ葉エキスを子どもが飲むとどうなるの?

さて「イチョウ葉エキスを子どもが飲むとどうなるのか」という点についてですが、イチョウ葉エキスの商品の中には「15歳以下のお子さんについては使用を避けてください」といったものもあるようですので、まずは商品の説明や注意をよく読んで確認する必要があります。

そもそもお子さんにイチョウ葉エキスを摂取させるという場合、どのような効果が期待されているのでしょうか。

上にも書きましたが、脳の血流改善という点から学童期のお子様について「集中力を高めたい」「記憶力を高めたい」といった理由が挙げられると思います。

もちろん血流改善については研究データなどから効果が確認されています。しかしこれを「集中力」「記憶力」と結びつけて考えていくには以下のような点についての理解が必要です。

イチョウ葉エキスの血流改善作用について効果を測定するまでには6~8週間の継続的な摂取が必要であるといわれています。

つまり即効性はないということです。これは他の多くの成分についてもよくいわれることだと思いますが、効果を期待する場合にはある程度の期間続けて摂取していくことが前提となります。

また「脳の血流が改善される」ということは「今まで血流のあまりよくなかったところが改善されて本来の状態に近づく」ということで、本来の機能を超えて劇的に変化するということではありません。

集中力や記憶力についても、効果がはっきり実感できるほどの変化が現れるかといった点についてさらに個人差があると思われます。こういった点をよく理解してから摂取を始めるとよいでしょう。

 

また昨今、イチョウ葉エキスとADHD (注意欠陥・多動性障害) との関係についての研究もあるそうです。

これは、イチョウ葉エキスがADHDそのものの治療薬として効果があるということではありません。ADHDでは前頭前野の脳の血流が不足しているといわれています。

そこでイチョウ葉エキスの主な効能である「血流改善」がこの点についてサポート的な役割を果たすのではないかという研究です。

また、ADHDを持つお子さんが周囲の理解を得られない場合にうつ状態に陥ってしまうということがあるそうです。

イチョウ葉エキスの血管拡張作用はうつ病の症状軽減についても効果があるといわれており、こうした面からも期待が寄せられています。

このような場合の研究対象の多くは児童から青年といった年代だと考えられます。

こういった臨床結果からは特にリスクは指摘されていないということです。研究データの数が充分であるとはいえない面もあるようですが、基本的には「児童から青年期の子どもがイチョウ葉エキスを摂取しても特に問題ない」ということはできると思います。

イチョウ葉エキスに関連する商品は多数販売されていますが、イチョウ葉エキスが配合されているお子様用のサプリメントならばより安全だと考えられます。

DHAやEPAなど他の栄養素がバランスよく配合されたサプリメントも発売されていますので、まずはそういった商品を検討してみるとよいでしょう。

なお、イチョウ葉の有効成分である「ギンコライド」は若木の葉や根にしか存在しないということですが、商品によっては有効成分がほとんど含まれていないこともあります。また「ギンコール酸」というアレルギー反応を引き起こす可能性のある成分がしっかり除去されている商品を選ぶことも非常に大切です。粗悪品もあるといわれているため充分な注意が必要です。

  

子どもがイチョウ葉エキスを飲む場合の副作用とは?

当たり前のこととなりますが、イチョウ葉エキスを摂取したい場合にはサプリメントを利用するのが一般的です。

ご自宅で生のイチョウの葉を摂取したり、集めてお茶をつくったりするといったことはやめましょう。

イチョウ葉には「ギンコール酸」という有害な物質が含まれています。ギンコール酸は皮膚炎、発疹、頭痛、腹痛、下痢、胃腸障害といった副作用を起こすことがあります。

市販されているサプリメントの場合にも「ギンコール酸」が含まれていることがあります。

 

日本ではサプリメントとして販売するに当たってギンコール酸の濃度に関する明確な基準がないということです。

除去義務もないため、商品となっているものの中にはギンコール酸がしっかり除去されていないものも多数あるそうです。

一般的に「ギンコール酸除去」について明記されていないサプリメントはギンコール酸が含まれていると考えたほうがよいということですので、この点をしっかり確認してから購入することをおすすめします。ドイツの基準ではギンコール酸の濃度が5ppm以下であれば安全といわれていますのでこれを目安として購入していくとよいでしょう。

ギンコール酸が安全な濃度のものであっても摂取する際の用量は必ず守りましょう。一日の摂取量の目安は60mg~240mgということです。この量を一日数回に分けて摂取することが望ましいということですが、どのくらいが適量であるのかまだあまりよくわかっていないというところが現状のようです。

特にお子さんの場合、「集中力を高めたい」などの理由で一時的にたくさんの量を摂取しても効果がないばかりでなく副作用を引き起こす原因となります。一日の摂取量は必ず守るようにしましょう。

またイチョウ葉エキスは薬剤との併用についての注意が必要です。お子さんの場合にはあまり心配ないと思いますが、血液を固まりにくくする医薬品や抗てんかん薬などの薬剤と併用する場合には必ず医師に相談するようにしましょう。

  

さいごに

イチョウ葉エキスと一緒に飲むと相乗効果が期待できるサプリメントとしては「DHA」「ナットウキナーゼ」といったものがあります。

いずれも血栓抑制作用があり、血流をよくする効果があることで知られています。イチョウ葉エキスと一緒に摂取することによってさらにその効果が高められるといわれています。

イチョウ葉は国によっては既に薬として用いられてはいるものの、その詳しい成分についてはまだ研究途上の段階にあるといえます。また生えている場所や環境によっても成分に違いがあるといわれており、こういったことが現在市場に出ている商品の質のばらつきにもつながっているようです。安全な商品をしっかりと選んで用量や用法を正しく守っていくことがなによりも大切です。

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