「化粧品」と「コスメ」は、美容に欠かせないものですが、「化粧品」と「コスメ」に違いがあるの?と感じる方も多いでしょう。今回は、「化粧品」と「コスメ」の違いについてお伝えします。
「化粧品」とは
「化粧品」とは、「肌を美しく装うために使う、商品」のことです。
一般的なスキンケア用品は「薬機法」という法律(略称)の中で、効果や効能によって「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」の3つに分類されています。
その中で、「化粧品」とは、「清潔にする、美化する、魅力を増す、健やかに保つ」などの目的で使われるものとされています。
日本で、「化粧」の歴史は古く古墳時代、魔除けのために顔に赤い顔料を塗るということに始まったといわれています。
実際に美容として「化粧」が行われるようになったのは、飛鳥時代です。大陸との輸入で化粧品が日本にもたらされ、人々は顔に白粉を塗り、口に赤い紅をさすようになりました。
それから今日まで、日本の化粧文化は発達し続けているのです。
「化粧」は古語では「けさう」「けわい」とされ、「紅やおしろいなどを使い顔を美しく見せること」を意味していました。
そのため、「化粧」は現代でも「おしろい」の意味合いが強く、「肌や唇を美しくする商品」を指します。
ちなみに、シャンプーやリンスなどの商品を「頭髪化粧品」と称しますが、実際には「化粧品」として含めないことが多いです。
英語では、化粧品全体のことを「make up」(メイクアップ)「cosmetics」(コスメティック)
と表現します。
「化粧品」には、
- スキンケア、肌を整えるもの(基礎化粧品) 化粧品・乳液・クリームなど
- 顔を美しくつくるためのもの ファンデーション・アイライン・アイシャドウ・頬紅・口紅など
があります。
「化粧品」には、「ハイブランドの高級品」というイメージがあり、「ブランド化粧品」「デパートの化粧品売り場」として使われます。他に「カウンセリング化粧品」として扱われることが多い商品です。
「コスメ」とは
「コスメ」という言葉は、英語の「cosmetics」(コスメティックス)を略したものです。
「コスメ」の言葉が生まれたのは、美容雑誌が多く創刊されるようになった2000年代とされています。
「コスメ」は「化粧品」と同じ「肌を美しく装うために使う商品」ですが、他にもシャンプー・リンス・トリートメントといった「頭髪化粧品」も含みます。「コスメ」商品は広範囲にわたるものです。
「コスメ」は、ドラッグストアやコンビニエンスストア、スーパーなどで手軽に購入することができるものが多く、一般的に「低価格」のイメージです。
値段が安く、手軽に購入できるという意味で「プチプラコスメ」という言葉があります。これは2010年以降、多く使われるようになった言葉で、「プチ」+「プライス」+「コスメ」という日本の造語です。
具体的にいくらが「プチプラ」と決められていませんが、「この値段でこの商品の質は良い、コストパフォーマンスが高い」と買い手が感じたものが「プチプラコスメ」です。
「化粧品」と「コスメ」の違い
「化粧品」と「コスメ」は、どちらも「肌を美しく装うための商品」のことで、大きな違いはありません。
「化粧品」と「コスメ」の違いをまとめると、
「化粧品」
- 「けさう」「けわい」などの古語があり、日本では古くから「紅やおしろいなどを使い顔を美しく見せること」を意味していた
- 「化粧」は現代でも「おしろい」の意味合いが強く、「肌や唇を美しくする商品」を指すというイメージがある
- 「化粧品」には、「ハイブランドの高級品」というイメージがあり、「ブランド化粧品」「デパートの化粧品売り場」「カウンセリング化粧品」として扱われることが多い
「コスメ」
- 「コスメ」という言葉は、英語の「cosmetics」(コスメティックス)を略したもので、美容雑誌が多く創刊されるようになった2000年代から使われている
- 「コスメ」は「化粧品」と同じ「肌を美しく装うために使う商品」の他に、シャンプー・リンス・トリートメントといった「頭髪化粧品」も含む
- 「コスメ」商品は、「化粧品」よりも広範囲にわたる
- 「コスメ」は、ドラッグストアやコンビニエンスストア、スーパーなどで手軽に購入できるものが多く、一般的に「低価格」のイメージ
- 「質がよく値段も安く、手軽に購入できる商品」という意味で「プチプラコスメ」という言葉がある
「化粧品」と「コスメ」の違いまとめ
「化粧品」と「コスメ」の違いについてお伝えしました。「化粧品」と「コスメ」は、どちらも「肌を美しく装うための商品」を指しますが、
- 「化粧品」は高級・ハイブランド、デパートなど専門店で扱っているもの
- 「コスメ」は低価格、ドラッグストアやコンビニエンスストアなどで手軽に購入できるもの
というイメージの違いがあります。
また、「化粧品」は日本では古くから「紅やおしろいなどを使い顔を美しく見せること」を意味していたため、現代でも「おしろい」の意味合いが強いです。
「コスメ」は2000年代から使われるようになった新しい言葉であり、シャンプーなどの「頭髪化粧品」など広範囲の商品も含みます。
「化粧品」と「コスメ」の違いを知って、より美容を楽しんでいきたいですね。