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「京間」と「江戸間」のちがいとは

引っ越しをしたときに、同じ六畳なのに広さのちがいを感じた、使っていたじゅうたんを敷くと余白の広さちがった、という経験はありませんか。

これは、「京間」と「江戸間」のちがいによる場合もあるようですが、今回は、「京間」と「江戸間」のちがいについてご紹介します。

「京間」とは

「京間」とは、京都を中心とした関西圏・四国・九州で使われている畳を用いた部屋のことを指しています。

畳一畳のサイズは1910mm×955mm(約1820㎡)です。「京間」の畳から派生して、愛知県・岐阜県・三重県など東海地方で用いられる少し小ぶりの「中京間」というサイズもあるそうです。

「江戸間」とは

「江戸間」とは、関東地方や東北地方、北海道などで使われている畳を用いた部屋のことで、畳一畳のサイズは1760mm×880㎜(約1549㎡)であり、「京間」の約85%ほどの大きさです。

「京間」と「江戸間」のちがい

「京間」と「江戸間」のちがい畳の大きさであることがわかりましたが、なぜ、大きさにちがいがあるのでしょうか。

そのちがいは、建物と畳の歴史に関係します。

畳は、平安時代辺りまでは、木の板にい草で編んだ畳表(たたみおもて)を巻いたものであり、部屋のあちこちに持ち運んで使用するものでした。当時は、京の皇族や貴族などの屋敷にある高級品だったようです。

畳は、室町時代に書院造建築が登場し畳敷の部屋となって、京を中心とする一部の武家に広まり、安土桃山時代には茶道の流行で全国の武家に拡散し、江戸時代には商人や農家の一部でも使われるようになりました。

このころから「京間」と「江戸間」のちがいが生まれたのです。

もともと「京間」では畳のサイズを元に柱を設置して部屋の大きさを決めて建築する畳割(たたみわり)という方法でしたが、江戸時代の住居建築では、先に柱を設置、柱と柱の間のサイズに畳を合わせる柱割(はしらわり)という方法に変化していました。

柱芯と柱芯の間の長さ1800mm(一間)に合わせた1760mm×880㎜(約1549㎡)の畳が生まれ、それが「江戸間」の畳となったのです。関西地方では従来から存在していた「畳割・京間」が中心となり、後発の関東地方では普及時に生まれた「柱割・江戸間」が普及したようです。

「京間」と「江戸間」のちがい まとめ

「京間」と「江戸間」のちがいはおわかりいただけましたか。

現在では、人口が増加しマンションなどの住居が増え、「団地間」とよばれ、「江戸間」よりもさらにコンパクトなサイズが中心となっているようです。

時代が進むにつれ、人間の平均身長が伸びるのに反比例して、住居のサイズはコンパクトになっていたのですね。

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