男の子を育てる

男の子が提出物を出さないのはなぜ?きちんと出してくれるようになる方法とは

「提出物が出ていません!」 先生から言われたこと、ありませんか?

学校では毎日たくさんのおたよりが配布されますね。毎回きちんと親に渡してくれる子もいれば、まったく親に渡さない子もいます。

一回二回ならごあいきょうですが、渡さない子ってだいたいずっと渡さないんですよね…。しかもこちら側からの提出書類も先生に渡してくれない、本当に困りものです。

我が家の長男はまさにそのタイプ。

小学校低学年の頃は私がかばんを開けて書類を捜し出したりしていましたが、それも思春期になるにつれて拒まれるようになりました。

 

お母さんも一緒にかばんを確かめてください」「毎日声かけをしてください」「規則正しい生活を心がけてください」…先生方から言われたことを色々実行してみました。

でも「この場所にこれを置こう」「帰ってすぐにかばんの中を確かめよう」と決めてもそれができないのです。

数日間は本人も気をつけるようですが、しばらく経つと元のもくあみ。悪気があるわけではないと思うのですが、こちらもげんなりします。
中学1年の夏休みには課題をまったく提出しなかったことがあります。

先生から電話を頂いて知りました。本人はプリント形式になった課題を紛失したというのですが、その時も部屋にはありとあらゆるものが散乱。結局部屋を大捜索して課題のプリントを発見しました。

高校受験前はもっと困りました。受験に関するお便りや説明会の案内がこちらの手元にまったく届きません。

担任の先生がお電話を下さったり、私自身もPTA活動をする中で情報を集めたりしながら何とか乗り切りましたが、反抗期も相まって正直、「どう働きかけてもこの子は無理なのではないかな…」と思うようになりました。

「なぜ提出物を出さないのか?」という問いの答えは本人にもわからなかったのだと思います。

  

提出物を出さないのは注意力がないから?

長男は確かに注意力が高いとは言えないと思います。

ただ、一事が万事注意力がないのかと言われれば決してそうとも思えません。

くだらない例ですが自分が関心のあること、例えばサッカーやゲームに関することでは異様とも思えるほどの集中力を見せることがありました。また親しい友人の言動などにもかなり敏感に反応しているようです。友人関係で問題があったことはなくコミュニケーション力はむしろ比較的高い方なのではないかとさえ思います。

女の子の場合、「人からどう見られているか」という点をわりと早い時期から意識する子は多いのではないでしょうか。

例えば学校で先生から「○○さん、提出物が出ていませんよ!」と皆の前で注意を受けた場合、女の子は結構なショックを受けると思います。

 

そんな経験をしていく中で、女の子は自分から「次は恥をかかないようにしよう」と考えるのかもしれません。

一方男の子は、皆の前で恥をかいてもあまり痛痒を感じない生き物という感じが…(勿論個人差はあります!)。友達同士でもそんなことは気にしないし、目の前に楽しいことがあればすぐに忘れてそちらに熱中してしまう…長男をみているとそんな気がします。

男の子が同じ過ちを繰り返してしまうのは、注意力がないせいばかりでなく、社会性が育つのが遅いせいもあるのではないかなというのが私の印象です。

注意すると余計に出さなくなる? 上手に解決に向かう方法

男の子を育てるに当たって、だれでも一度は「男の子は成長が遅い」という言葉を聞いたことがあるのではないかと思います。これは身体的にも精神的にも言われる言葉です。

確かに女の子に比べて男の子はすべてが遅く感じます。我が家は姉弟という構成なのですが、「姉がこの年の時はこんなことはなかった」と感じる事例は実に多数です。

だから「長い目で見て」となるのですが、この「長い目」が非常にやっかいです。

特に母親は元「女の子」ですから、なかなか男の子の成熟度合いがわかりません。傍から見ていて「大丈夫か?」という気持ちになってしまうものです。母親が注意する裏には常に心配する気持ちがあるのですが、男の子にとってはこれがとっても嫌なようです。

男の子ってかなりプライドが高い生き物です。勿論そのプライドには何の根拠もないのですが、やはり尊重する必要はあるでしょう。

また、男の子は女の子よりもよりネガティブな話題を嫌い、明るい話題を好む傾向があるようです。女性からすると「バカらしい」と思えるような軽薄な話題に食いつくこともしばしば。ツボはよくわからないながらもこの特性を利用しない手はないと思います。

 

月並みですが、やはり日頃のコミュニケーションをしっかり取ることはかなり重要ではないでしょうか?

提出物の話から入るのではなくごく普通の会話がとても大切なのだと思います。そんな会話の中で学校の様子や友人関係が見え、ふとしたきっかけで「提出物がありそう!」とわかることもありますよね。

我が家でも色々な対策をしましたが、結局はこの方法が一番効果的だったように思います。

  

長い目で見守るのが一番。コミュニケーションをとってフォローしよう。

私は長男が高校に入ってからはまったく注意することをやめました。

自分自身が疲れてしまったというのも勿論あるのですが、社会人になるほうが近い年齢となる男子に対して言うべき言葉が見つからなくなったというほうが心境に近い気がします。

しかし高校生になると良い面も出てきました。反抗期を抜けてごく普通のたわいない会話が増えてきた点です。もともと話すのが好きな子だったことも幸いしました。
アルバイトをする機会もありました。「社会的に何か大きな迷惑をかけないだろうか」とも思いましたが、意外にもそんなことはなく、一定期間勤められました。こうした経験も本人には自信となっていったのでしょう。

結論を言うと、長男は高校に入学してからは自分で提出物を管理するようになりました。

勿論出し忘れなどはあると思います。先生方に相変わらず注意を受け、人前で恥をかく場面もあるのでしょう。

そうした経験をしながら今では大事に至らないように対処しているようです。本当のことを言うと実態はよくわからないのですが、本人の中で「これは大切」「これはまあ別にいいか」という選別はできているようです。それができるだけでも親としてはだいぶ気が楽です。

 

かつて「本人が本当に困らなければ治らない」と言われたことがあります。

これは事実だと思いますが、小学校・中学校の時期に本人を「本当に困る場面」に立たせるのは親としてはなかなか辛いものがあり、どうしても助け船を出してしまいます。それが悪いと言ってしまえばそれまでなのですが…要は助け船の出し方だと思うのです。

頭ごなしに叱って常に監視したり、提出物とは関係ないことに関しても常に否定的な心境で子どもに向き合っているのはあまりよい助け船とは言えないのかもしれません。

日ごろのコミュニケーションを大切にして、男子のプライドを尊重しながらある一定の距離感をもって根気強く付き合っていくことが必要だと思います。

 

我が家では小・中学校時代これが実に難しく、今ようやくそう思う…といった感じで、本当に情けない話です。

 

けれども今まさにその年代のお子さんにお悩みのお父様・お母様方には「こんな我が家でも何とかトンネルを抜けてきたよ」ということをお伝えしたいと思います。

とはいえ我が家もまだまだ発展途上、子育て中の皆様一緒に頑張りましょう!!

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