子どもが生まれたら気になることの一つとして「血液型」を挙げる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、血液型っていつから分かるものかご存知ですか?
「え?生まれてすぐ分かるものじゃないの?」というママ!
これを見れば、我が子の血液型が判明するタイミングが分かりますよ!
...ということで、今回は「血液型」について調べてみました。
そもそも血液型ってなんだっけ!?
そもそも「血液型」というは何か?というお話からしたいと思います。
血液型とは、血液の中の「血球が持っている抗原」の違いと「血清中の抗体」の違いで血液を分類したものです。
....と言われても「ん?」という人のために、もう少し噛み砕いて説明します。
まず血液に関する専門用語について説明します。
- 血球・・血液の中には様々なものが存在します。その中で「血球」というのは、血液中にある細胞の成分のことで、赤血球や白血球などを指します。
- 抗原・・「抗体」が標的とする物質のことを指します。
- 抗体・・「抗原」に対抗するための物質のことを指します。
言葉の意味は分かりましたか?
それでは血液型の話に戻します。
私たちがよく言っている「血液型」というのは、「ABO式血液型」というものです。
血液の中の「赤血球」が持っている「抗原」によってA、B、AB、Oの4つに分類するやり方です。
- A型→A抗原を持っている
- B型→B抗原を持っている
- AB型→A抗原とB抗原両方持っている
- O型→A抗原、B抗原ともに持っていない
ただ、これだけでは血液型は決まりません。血液の中には、「血清」と言われる物質があり、その中の「抗体」も重要となります。
- A型→抗B抗体を持っている
- B型→抗A抗体を持っている
- AB型→抗A抗体、抗B抗体ともに持っていない
- O型→抗A抗体、抗B抗体ともに持っている
この「赤血球がもつ抗原」と「血清の中の抗体」によって血液型は決まるのです。
正確にわかる時期とはいつ??
自分の子どもの血液型がいつ分かるか気になるママも多いですよね?
結論から申し上げますと、時期的には1歳以上。出来れば3歳〜4歳以上が良いと言われています。
それはなぜか?
血液型を決定する「抗原」は胎児の時にもありますが、その量は微量であり、4歳頃でやっと大人と同じ量に達すると言われているからです。
また、血液型を決めるもう一つの「血清の中の抗体」は胎児の頃にはなく、1歳ごろで、やっとほぼ全ての子どもから検出されると言われています。
以上の理由から、1歳未満で血液検査をしても、抗原や抗体の量が不十分で、きちんとした血液型が判断できないそうです。
血液型が知りたいとわざわざ検査してなくて良い
いかがでしたでしょうか?
ここでおさらいしておきましょう。
- 血液型とは、赤血球のもつ抗原と、血清中の抗体の種類によって決まる。
- 抗原は、3〜4歳以降で大人と同じ量になる
- 抗体は生まれてから出来始め、1歳ごろでほぼ全ての子どもから検出される
- よって血液型の検査をする場合は、3〜4歳以上がベスト!
昔は、出産後の入院中に血液検査をする場合などもあったそうです。
しかし、生まれて間もない頃は、お母さんである母体からの影響が大きかったり、上記で述べたように抗原や抗体の量が少なく、正確な判断ができないことから、近年の病院ではあまりやらなくなっているそうです。
「血液型が変わった」と言われる現象は、抗原や抗体の量が少なかったために、そもそもはじめの検査結果が不十分であったと言えるでしょう。
本当に血液型が変わってしまうのは、血液型が違う人から骨髄移植を受けた場合です。
また、血液を取って検査するので、身体のどこも悪くない赤ちゃんから、わざわざ血液検査をするためだけに注射をすることを医師は勧めていません。
「万が一の時のために知っておいた方が良いのでは?」と思うママも多いでしょうが、そのような時に自己申告の血液型で輸血することはありえません。必ず検査するので、事前に知っておく必要性はないのです。
よく幼稚園の提出書類に血液型を書く欄がありますが、そこは「不明」としていても医学的には、何の問題も無いのです。
どうしても知りたい場合、病気などで血液を取る必要が出た時に、ついでにやってもらうのが、子どもの負担が少なくて良いでしょう。
ただし、検査そのものは医療行為ではないので、実費でお金がかかる場合がほとんどだそうです。
血液型を事前に知っておく必要は無い!というのが医学的な見解ですが、そうは言ってもちょっと気になりますよね?
でも、そんなママパパもぐっと我慢して、血液を取る必要ができた時に、ついでに出来れば良いや!くらいの気持ちでいてください。
我が子に不必要に注射で怖い思いをさせる必要はありませんからね。血液型を事前に知っておいて、生かされる場面は血液型占いくらいです。
いつか分かる時が来るか来ないか...くらいの気持ちで大丈夫です。