皆さんは「キャンプの道具」と聞いたとき、真っ先に何を思い浮かべるでしょうか?
人によっていろいろなものが思い浮かぶでしょうが、中でもいちばん多いのは「テント」ではないでしょうか。
キャンプというのは、いわゆる衣食住のうち食と住を自然に移して楽しむレジャー。テントはその「住」を担当している、とても大切なアイテムです。
ですが、キャンプをするということが決まっている、あるいはキャンプをしたいと思っているけれども、どうしてもテントを用意することができない、という場合もあるでしょう。
例えば、直前になってテントが壊れていることがわかったとか、テントの値段が高すぎて手が出ないとか……。
そんなとき、キャンプそのものを諦めてしまう人がほとんどではないかと思われます。
テントのないキャンプで寝泊まりなんてできない、というのが普通の感覚だからです。
しかし、諦める必要はありません。
仮にテントがなくても、他のもので(ある程度は)何とかする方法もあるのです。
本記事では、テントの代用品として使うことのできるものを4つ、ご紹介していきます。
管理されたキャンプ場でテントを使いたい場合、テントの貸し出しをしているキャンプ場が多いので代用品ではなくテントをレンタルしましょう。
テントの代用品を使ううえでの注意点
キャンプで寝泊まりをするときには、いくつかの注意点があります。
ココに注意
- 虫よけ
- 寒さ対策
- 天気への対策
虫除け。
きちんと周りを覆った状態で眠らないと、夜中にどんな虫に刺されてしまうかわかりません。
寒さ対策。
特に冬場に言えることですが、体を冷やしてしまうのは大変危険なことですので、必ず一定の暖かさを保たなくてはいけません。
天気への対策
これは主に雨の話ですね。山の中では、急に雨が降ってくることもあります。その対策をきちんと立てていないと、びしょ濡れになってしまい、風邪を引いてしまいかねません。
テントはこれらの対策がきちんと取れた道具ですが、これからご紹介する代用品を使う場合は、必ずしもその対策がきちんと取れるとは限りません。
あくまでも代用品ですので、テントの機能を完全には再現できないのです。
その点をよくご理解の上で、お読みいただければと思います。
テントの代用品:ツェルト
ツェルトとは、登山において緊急避難するときなどに使われる、シェルターのことです。
登山といえば、他にもたくさんの荷物がありますよね。そのため、ツェルトはとても簡素な作りになっており、収納したときの大きさはペットボトルくらい。
最近はこのツェルトにもいろいろなものがあり、ロングサイズで中が広いタイプもたくさん売られています。
こういったものは、テントの代用品として使うことができます。
もちろん本物のテントとまったく同じとはいきませんが、製品によっては多少の雨なら防いでくれますし、泊まる場所がそこそこ快適なところなら問題ありません。
災害が起きたときのためのグッズとして用意しておき、キャンプにも使う、というのも悪くないのではないでしょうか。
テントの代用:スクエアタープ
タープとは、キャンプにおいてテントとはべつに用意する、いわば日除けアイテムです。
なので、本来ならばテントとタープはどちらも設置するのがベストなのですが、テントがないという場合、タープをテントの代用品として使うことができます。
タープにはいろいろな形があるのですが、その中でも「スクエアタープ」と呼ばれる長方形のものが、テント代わりとしては適しているでしょう。
真ん中で折りたたんで、三角のテントのようにして使うのが、もっともオーソドックスなやり方です。
タープをテントの代用品として使う場合、床については別に考える必要があります。
タープはあくまでも屋根の部分しかない道具なので、床まではカバーすることができないからです。
この点については、厚手のシートを敷く、というのが無難な対処法でしょう。
虫の多い夏には、あまりオススメできないかもしれませんが、春や秋ならば、特に問題なく使うことができます。
テントの代用品:ハンモック キャンプ用ハンモック
ハンモックは皆さんご存知ですね。
木と木のあいだに吊るして、ゆらゆらと空中で揺られながら体を横にすることのできる道具です。
春先の暖かい日に、自然の中でゆったりと読書をしたいときなどには最適です。
そんなハンモックですが、最近では「ハンモックキャンプ」というものが少しずつ知られてきています。
これは、ハンモックを本格的に「眠るためのキャンプ用品」として扱うというもので、一人でキャンプをする、いわゆるソロキャンパーを中心に、話題を集めています。
このハンモックキャンプ用に作られたハンモックは、テントの代用品として使うことができます。
ハンモックは開放感があって快適ですが、それゆえに虫に対しては無防備で、そのままでは寝泊まりには使いにくいものです。
ハンモックキャンプ用のハンモックは、あらかじめ蚊帳をつけることで、そのことに対応しているわけです。
テントに比べると、設営と撤収が簡単なのが強みです。ソロキャンパーのあいだで人気な理由の一つが、この使いやすさでしょう。
逆に弱みとしては、雨に振られるとどうしようもない、という点が挙げられます。
これを何とかするには、タープが付属しているタイプの製品を買うのがいちばん手っ取り早いですね。
テントの代用品:ブルーシート
ブルーシートといえば「敷くもの」というイメージがありますが、発想を変えればテントの代用品にすることもできます。
やり方はシンプルで、屋根のためのブルーシートと、床のためのブルーシートを、合わせて2枚用意し、三角のテントのように組むだけです。
ホームセンターでもネットショップでも、あなたが想像している以上に大きな製品が売られていますので、人数に合わせて手頃なサイズを選びましょう。
ブルーシートによる簡易テントは、文字通り簡易的なものなので、寒さをしのぐといったことには、あまり向いていません。
これまでご紹介してきた中でも、もっとも機能は低いと言えます。
しかし最低限の寝泊まりはできますので、キャンプ用品としてだけでなく、災害時の対策としても覚えておくとよいのではないかと思われます。
まとめ
以上、テントの代用品として使えるものを4つ、ご紹介しました。
これらの代用品には、テントと比べて「安い」「小さく収納できる」「簡単」などの長所があります。
それと引き換えに、テントほどの安心感・安定感はありません。これは仕方のないところです。
そのときそのときのキャンプの状況を考えて、特に問題がないようでしたら、代用品で済ませてみるのも悪くない選択肢ではないでしょうか。