携帯電話にカメラが搭載され、デジタルカメラが普及しはじめた2000年代前半を経て、スマートフォンの普及率が全世帯の8割を超えた現在。
誰しもが、写真や動画を手軽に楽しめるようになった私たちには、「大量のデータはどこに保存するのか」という、今後一生ついてまわる小さな問題が起きています。
データ容量は、パソコンやスマートフォンなどの内蔵ストレージ(保存領域)では、到底足りるわけもなく、外付けの「HDD(ハードディスク)」を購入した方も多いでしょう。
ところが最近、「HDD」を物色するためのネットサーフィンで「SSD」という言葉を目にするようになってきました。今回は「HDD」と「SSD」のちがいについて紹介します。
「HDD」とは
「HDD」とは、Hard Disk Drive(ハードディスクドライブ)の略で、画像データなどを電磁的に記憶する機器を指しています。磁気ディスクが高速回転していて、磁気ディスクがこのディスクの特定の場所にデータを書き込むことで保存や読み込みが可能になります。
「SSD」とは
「SSD」とは、Solid State Drive(ソリッドステートドライブ)の略「HDD」同様、画像データなどの記憶機器で、半導体素子メモリを使ったもののことを指しています。
「HDD」と「SSD」のちがい
「HDD」は電磁的な記憶機器、「SSD」は半導体素子メモリを使った記憶機器であることはわかりましたが、そのちがいは何でしょうか。
「HDD」は、「SSD」と比べて1ドライブに保存できる容量が大きく、これまでの記憶機器の主流としてすでに市民権を得た製品と言えます。
「SSD」に比べ、保存容量と価格のバランスもよく低価格で高性能のものが入手できる状況です。
しかし、「HDD」には衝撃に弱く故障しやすい、消費電力が大きく読み書きの速度が遅い、やや大型である、という欠点がありました。
この欠点をすべてカバーしたものが「SSD」なのです。半導体は衝撃に強く、消費電力が少ない、それでいて読み書き速度が非常に速いのです。
このメリットの一方で、まだまだ搭載容量が小さく、価格が高い、故障の際には「HDD」は専門業者でデータ救出ができるが「SSD」は読み出し不能であるためデータ救出はできない、というデメリットもあります。「SSD」には改良の余地もあり、今後の発展に大いに期待したいところです。
「HDD」と「SSD」のちが まとめ
今回は「HDD」と「SSD」のちがいについて紹介しましたが、参考になりましたでしょうか。
データ保存の利便性では「SSD」に分がありますが、価格や最悪のときの安全性では「HDD」に分があるようです。
「HDD」が故障してしまうとデータ救出には、状態によりますが10万円強の費用がかかります。
「SSD」を数個購入してバックアップに使用するのとでは、どちらが最良なのでしょうか。ひとまずは「SSD」の進化を見守るのがよさそうですね。