政治・社会

「社会主義」と「共産主義」のちがいとは

世界の国々を学習する小学校高学年。

それまでテレビのニュースや新聞などで、漠然としているものの、見たり聞いたりしていた国の名前や特長が、少し明確になる時期でもありますね。

国の地理的な位置に加え、大きさや人口、経済の特長や特産物、資源など多くのことを学びます。

日本という国が「資本主義」であり、各人が各人の富を求めて、自由に経済活動を行っていることも理解していきます。

それと同時に「社会主義」や「共産主義」という言葉も耳にします。今回は、「社会主義」と「共産主義」のちがいをご紹介します。

「社会主義」とは

「社会主義」とは、資本は国ものであり国が管理する、国が管理し平等にする、個人の資本所有は認めない、という体制のことを指しています。

もとは、「資本主義」により、資本を手にするものと手にしないものが生まれ、貧富の差が生まれる弊害をなくすために産まれた考え方でした。ソ連が「社会主義」の代表的な国家でしたが、崩壊後は、中国やベトナム、ラオス、北朝鮮などが「社会主義」国家として残っています。

「共産主義」とは

「共産主義」とは、資本や財産を全員で共有し、平等を実現する社会体制のことです。土地や財産、資源などは国の物として、皆が共有し均等に分配するという考え方です。

「資本主義」の中で、資本家だけが富を持ち、労働者が豊かにならない弊害をなくすための思想です。

「社会主義」と「共産主義」のちがい

先の説明から、近しい考え方に立脚した「社会主義」と「共産主義」。

そのちがいは何でしょうか。「共産主義」は「社会主義」の理想の姿、と言われます。「社会主義」では、企業や国民が生み出した富や利益を国が管理し、給与や分け前を国が分配します。

しかし、「共産主義」は、それらすべてを全員で共有する、という考え方があるため、「管理者」すら不要である、という点が根底にあるためです。何物にも管理されず、全員が平等であり、均一の経済環境のなかで生きる。

ある意味では、あらゆるものの理想ともいえるものが「共産主義」の考え方の根幹です。しかし、そのような理想郷は実現しませんでした。

「社会主義」と「共産主義」 まとめ

今回は「社会主義」と「共産主義」のちがいを紹介しました。貧富の差をなくし、平等な社会を作るために産まれた「社会主義」。

その理想の姿であった「共産主義」。

全体最適を願うスタート地点から、随分かけ離れた現実にある「社会主義」国家は、今後どうなっていくのでしょうか。

社会的な平等とは、そこに集う組織や人間が等しく、主体的に行動する環境でしか成立しえない、特殊なものなだと思います。

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