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「デパート」と「百貨店」のちがいとは

近年では、国道沿いの大型ショッピングモールや大型専門店、アウトレットモール、インターネットでの通販が主流となってきた商業形。

かつては、駅の近くや繁華街にある「デパート」と呼ばれる形態の店舗が主流でした。

紳士服、女性服、子供服、おもちゃ売り場、最上階のレストラン、屋上には子供向けの「ふわふわパンダ」や「ゲームコーナー」。昭和の映像としては、お馴染みの風景ですが、近しい商業形態として、「百貨店」と呼ばれる店舗も存在しています。

「デパート」と「百貨店」とは、何がちがうのでしょうか。今回は、「デパート」と「百貨店」のちがいを見てみましょう。

「デパート」とは

「デパート」とは、英語のdepartment storeを略して、和製英語化した言葉です。衣料品を中心とした服飾フロアを中心とした販売形態をとるビル型の店舗のことを指しています。

「百貨店」とは

「百貨店」とは、「デパート」と同様に、衣料品を中心とした服飾フロアを中心とした販売形態をとるビル型の店舗のことを指しています。

服飾に関連した商品の専門店舗が数多く集まっている施設、という意味合いで使われています。

「デパート」と「百貨店」のちがい

「デパート」も「百貨店」も、服飾関係の商品を置いている大型店、という意味では近しい意味を持っています。

しかしながら、「デパート」に比べて、「百貨店」のほうが、取り扱う品物の専門性が高く、より多くの店舗が集合している、というちがいがあります。

また、「デパート」は、庶民的な価格、品質の商品を取り扱うことが多く、「百貨店」は、よりファッショナブルで高品質、高級、高額な商品を取り扱うことが多い、というちがいがあります。

「デパート」は、department storeが元になって出来た言葉ですが、「百貨店」は、「百=数多の」、「貨=値打ちのある品物」という意味から作たれた言葉です。

似たような営業形態の中で、庶民的、高級志向という差別化がなされている、といってもよいでしょう。「百貨店」には、海外の高級ブランド店舗が入っているのも、そういったちがいからくるものです。

「デパート」と「百貨店」のちがい まとめ

「デパート」と「百貨店」のちがいをご紹介しました。

昭和30年から昭和47年辺りの、日本の高度経済成長期に、国民の豊かで文化的な生活を支える位置づけで登場した「デパート」や「百貨店」。

登場以来、瞬く間に国民に受け入れられ、双方が隆盛を極めた昭和後半を経て、近年では、郊外の大型ショッピングモールやアウトレット、大型インターネット通販の急成長などから、「デパート」や「百貨店」の経営状況が厳しくなってきています。

大手百貨店の相次ぐ閉店のニュースに、時代の移り変わりを感じ、寂しさを覚えた方も、多くいらっしゃるでしょう。かつては、「デパート」や「百貨店」に、家族連れだって買い物に訪れることですらレジャーの一環のような時代もありました。

新しい商業形態や娯楽形態、インターネットを中心とした情報技術の発達が、新しい日本を生み出し、古き良き日本の風景が、現在進行形で大きく様変わりしています。

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