学校の社会の授業では世界の国々を学びます。緯度や経度の学習では、イギリスのロンドンにあるグリニッジ天文台が世界の標準時になっていること、日本との時差が9時間であることなどを学んだと思います。
イギリスと聞くと、オリンピックでは「イギリス」として選手団を組んでいるのに対して、サッカーやラグビーのワールドカップでは「イングランド」として出場していることを思い浮かべた方もいるでしょう。
今回は、この「イギリス」と「イングランド」のちがいについてご紹介したいと思います。
「イギリス」とは
「イギリス」とは、正式には、「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」という名称で、英語表記では「United Kingdom」となります。
「イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」「北アイルランド」の4つの地域からなる連合国を総称して「イギリス」と呼んでいます。
「イングランド」とは
「イギリス」という連合国の一部の「イングランド」という地域で、地理的にはグレートブリテン島の南半分を指しています。
「イギリス」と「イングランド」のちがい
先に記載したように「イギリス」とは連合国(国家)、「イングランド」は、その連合国の一部、というちがいがあります。
「イギリス」は国家であり、「イングランド」は地域です。オリンピックに代表された国際大会では、国家としての参加が義務付けられているので「イギリス」となり、サッカーやラグビーのワールドカップのように地域参加が認められている大会では、「イングランド」「ウェールズ」「スコットランド」「北アイルランド」といった地域で参加している、というちがいもあります。
「イギリス」という国家の政治や経済の中心として、「イングランド」という地域の中に、ロンドンやマンチェスター、ケンブリッジといった大きな都市がありますので、「イングランド」は、国家としての首都機能や政治経済、国防などをけん引する機能が備わった地域である、ということもできます。
「イギリス」と「イングランド」のちがい まとめ
今回は、「イギリス」と「イングランド」のちがいをご紹介しました。
「イギリス」という連合国家があり、「イングランド」という地域が、政治経済の中心を担っていることが分かります。そして、「イギリス」の国旗は、「イングランド」「ウェールズ」「スコットランド」「北アイルランド」の4つの国旗のデザインを重ね合わせたものである、ということからも、「イギリス」が連合国であることがうかがえます。
「イギリス」と「イングランド」のちがいがわかるだけで、サッカーのワールドカップをはじめとする、各種スポーツの世界大会の見方が少し変わってきますね。