私達が現代社会で生活するとき、誰もが必ずお世話になっているのが、トイレットペーパー。
これを使わずに暮らしている人はまずいない、という意味では、トイレットペーパー以上に浸透しているものは、そうそうないのではないでしょうか。
そんな生活必需品だからこそ、いざ切らしてしまうと大変困ったことになります。
単に予備を買いそびれてしまうということもありますが、それ以外にも、日本では特有のトイレットペーパー不足が起こります。
かつてオイルショックのときに「トイレットペーパーがなくなる」というデマが流れ、皆が買い占めた結果、品切れが続出しました。
その記憶を引きずるように、現代でも何か災害などが起きるたびに、まずトイレットペーパーが店から姿を消す、という現象が起きるのです。
そういったときには、何とか他のもので代用するしかありません。
この記事ではそういった事態に、トイレットペーパーの代用品として使うことができるものを紹介していきます。
トイレットペーパーに求めるもの
まず、トイレットペーパーというものについて考えていきましょう。
私達がこのアイテムに求めているのは、どんなことでしょうか?
拭いたときの感触
まず、拭いたときの感触の優しさは大事なポイントでしょう。
繊細な箇所を拭くわけですから、あまり固い感触のものでは困ります。場合によっては傷がついてしまうことだってあるかもしれません。
もちろんトイレットペーパーの中にも、高価で非常に柔らかいものから、安価で多少ゴワゴワしているものまで、いろいろな種類があるわけですが、最低限の拭き心地は確保されるべきです。
水に溶けること
そして、水に溶けること。すなわち、トイレに流せること。
これこそが、トイレットペーパーを特徴づける最大のポイントではないでしょうか。
お尻を拭くことができる固体であるにもかかわらず、トイレに流せば溶けてなくなってしまう……そういうものはなかなか他にありません。
トイレットペーパーは、その意味では日常生活において本当に特徴的なアイテムなのです。
トイレットペーパーの代用品の最低ライン
以上を踏まえて、代用品をどのように選んでいけばよいのか?
結論から言いますと、拭いたときの感触にはある程度こだわるべきですが、水に溶けること、すなわちトイレに流せることについては、代用品に求めるのはやめておきましょう。
トイレットペーパーのように流せるものは身の回りにはなく、何度か無理やり流してしまうと、トイレを詰まらせる結果になってしまうからです。
したがって、代用品を使うときには、それを捨てるためのゴミ袋を用意しておき、使用後はそれに入れて捨てるのが望ましいです。
ニオイが気になる、という人も多いかと思いますが、二重にしてきちんと縛れば、さほど問題にはなりません。
また、ウォシュレットの設備が整っている環境であれば、しっかり洗ってから拭くことで、代用品の汚れは最小限にとどめることができます。
トイレットペーパーの代用品いろいろ
それでは、代用品として使えるものを紹介していきましょう。
ティッシュペーパー
まずこれは誰もが思いつくところだと思いますが、ティッシュペーパーは、トイレットペーパーの代用品としてはもっとも身近な存在です。
拭き心地も悪くありませんし、値段も高くない。問題なく使うことができるでしょう。
注意点は二つあります。
第一に、何となくトイレに流すことができそうな気になってしまうけれども、それは危険であるということ。
一度くらいなら普通に流れてくれるので、つい油断して何度も流してしまいそうになりますが、それをやってしまうと、トイレを詰まらせてしまうことになります。
第二に、トイレットペーパーが品切れのとき、一緒にティッシュペーパーも品切れになる可能性があること。
冒頭で説明したようなパニック状態が起きたとき、まずトイレットペーパーがなくなり、その勢いがティッシュペーパーにまで及ぶことがあるのです。
そうなりますと、代用品として期待するのが難しくなってしまいますよね。
その意味では、べつの代用品もセットで覚えておくのがよいと思われます。
キッチンペーパー
台所に備えている人も多いであろう、キッチンペーパー。
台所とトイレって、近いような遠いような間柄ですね。このキッチンペーパーも、トイレットペーパーの代用品として使うことができます。
通常のタイプなら、それなりの厚みがありますので、間違って汚れが手に付いてしまうといった心配はほとんどありません。
一方、薄いタイプの場合は、破れやすいなどの危険があります。
対策としては、二枚重ねて使用するとか、なるべくそっと拭くようにする、といったことが挙げられます。
もちろん、使い終わったものをトイレに流すのは厳禁。
すでに述べたように、袋に入れて口を縛るといった方法で処分するようにしましょう。
ウェットティッシュ
しっかりと手を綺麗にしたいときに使われる、ウェットティッシュ。これもトイレットペーパーの代用品として使うことができます。
注意点としては、できればアルコール入りのものは避けたほうがよい、ということです。
アルコール入りのものでお尻を拭くと、しみる場合があるからです。
決して有害というわけではないのですが、できればそういった刺激を味わうことなく使いたいですよね。
コーヒーフィルター
コーヒーを淹れるときに使うフィルター。扇型に畳まれていて、使うとき円錐状に開いてドリッパーに敷く、あれです。
トイレとはまったく縁がないので、イメージしにくいかもしれませんが、いざというときにはトイレットペーパーの代用品として使うことができます。
柔らかい材質のため、拭き心地は意外にも良い、というのが特徴として挙げられます。
また、値段の高いものではないので、さほどためらわずに使うことができる、というのも長所でしょう。
新聞紙など
新聞をとる人の数は減少しているという話ですが、まだまだ契約している家庭は多いでしょう。
あるいは、町で手に入れることのできるフリーペーパーといったもの。
それらもトイレットペーパーの代用品として使うことができます。
特に新聞紙には吸収力があり、拭き心地も悪くないので、代用品としてはなかなか優れています。
実際、今ほどトイレットペーパーが普及する前は、ある程度の大きさに切った新聞紙の切れ端をトイレに備えていた家庭もあったといいます。
ただし、新聞紙を使うとインクが付いてしまう可能性があるので、その点はあらかじめ知っておくべきでしょう。
害らしい害はないのですが、気になる人は避けたほうがよいのかもしれません。
ペット用トイレシーツ
犬や猫といったペットを飼っている人なら持っているであろう、ペット用のトイレシーツ。
これもトイレットペーパーの代用品として使うことができます。
もともとトイレとして使うものであるため、拭き心地や吸収力といった点はとても優秀です。
人間が使う場合、適当な大きさにカットしてから使うとよいでしょう。
注意点としては、トイレットペーパーと比べると値段が高いこと。そして、人間が使うことで、ペットに使うぶんが減ってしまうことが挙げられます。
古いTシャツや靴下など
もう着なくなった古いTシャツや、穴が空いて使い物にならなくなった靴下などを、何となく捨てずに保管している人もいるのではないでしょうか。
これらをトイレットペーパーの代用品として使うことができます。
かつては布おむつや布ナプキンといったものが広く使われていました。それを考えれば、布で代用できることはむしろ当たり前であると言えるでしょう。
Tシャツなどは、細かく切って使うとよいでしょう。
拭き心地も良く、使い勝手はまったく問題ありません。
もともと捨てるべきものだったわけですから、使い捨てをするのにも抵抗はないはずです。
フェイスマスク
女性が化粧用のアイテムとして持っていることの多い、フェイスマスク。
顔に使うものを下半身に使うのは、ちょっとイメージが悪いかもしれませんが、これもトイレットペーパーの代用品として使うことができます。
もともと顔という繊細な部分に使うものですので、肌に対する相性はとても良いです。
なので拭き心地も良く、傷つけたりすることはありません。
その意味では、安心して使うことのできる代用品であると言えます。
まとめ
以上、トイレットペーパーの代用品について紹介しました。
トイレットペーパーというものは、なくてはならないものである一方で消費もそれなりに早く、油断していると予備がなくなってしまうことがよくあります。
なので、その代用品について詳しく知っておくことは、とても有益なことです。
いざというときに慌ててしまわないよう、この記事で紹介したことをよく覚えておいてください。
もちろん、本物のトイレットペーパーをしっかり備えておくのがいちばんであることは、言うまでもありません。